2010年03月23日

男がスカートを穿いた時 BillyBoy* visited to shock Helsinki

BB_HELSINKI.JPG

今から10年以上前のこと、友人の息子さん(当時小学生)が、スカートを穿きたいと言い出し、友人である母親が私に相談に来たことがあった。彼女によれば、息子さんは女の子になりたい訳ではなく、単に男の子としてスカートを穿きたいのだという。彼女自身、決して彼の自由な精神が分からない訳ではないが、スカートを穿いて学校へ行けば、イジメの対象になることは間違いないので、それを心配し、どうしたものか、ビリーボーイにアドバイスをもらいたいと言ってきたのだった。
それで、直ぐにビリーボーイに電話を掛けて、聞いてみた。その時の彼の答えは、「元々、男性がスカートを穿くということに問題はない。例えば、スコットランドの男性が着用するキルト(タータンチェックの巻きスカート)のように。世界には古来より、男のスカート姿はある。しかし、彼が学校にスカートを穿いて行ったら、周りに与えるショックが大き過ぎると思うので、当分は、学校が休みの日に、キルトスカートを穿かせてあげたらいいんじゃない。」というものだった。

何故、こんな話を突然思い出したかというと、1枚の写真がフィンランドのミドヴァニィ・コレクターから送られてきたからだった。それがトップの写真。
フィンランドの女性誌"Me Naiset" (私たち、女性)の1988年クリスマス号に掲載されたもので、記事のタイトルは「ビリーボーイが、ヘルシンキにショックを与えた」、そして、スカート姿のビリーボーイの写真の上には、「男性たちは、いつも、魅力というものを分かっていない − ビリーボーイのスカート姿への批判」と書かれていた。
因みに生地の全文を訳すと、

皆さんは、ロンドンのオブザーバー新聞が選んだ1989年の『マン・オブ・ザ・イヤー』(実際、ビリーボーイはこの年、彼のジュエリー・デザイナーとしての活動とユニークな個性が注目され、マン・オブ・ザ・イヤーに選出されている)に、どのようなイメージを持たれるだろうか?ボディ・ビルダーのような肉体?はたまた日に焼けてピチピチのレザーパンツを穿いた男?いや、全く違う。キュートなウールのスカートに、ぴかぴか光るエナメルの靴、そして派手なハンドバッグ。アメリカ人のファッション史家であり、デザイナーのビリーボーイ(29歳)は、彼の発刊したばかりのバービーの本の宣伝のためにヘルシンキを訪れた。

ビリーボーイは、オートクチュールに通じており、ニューヨークのメト
ロポリタン美術館へ行けば、彼の驚くべきジュエリーを見ることができる。彼は11,000体のバービー人形を所有していて、そのホビーのためにファッション界で活動をスタートした。
どの女性も皆、バービー人形を少しは持っている。と、ビリーボーイは、彼のラリーグラス(自動車レース用のメガネ)の奥でいたずらっぽい目を輝かせて断言する。


ボクは、エレガンスの内側と外側のバランスに特に興味がある。スタイルとはお金をかけることではない。貴方が、どのように着るかは問題ではない。貴方の衣服の下の貴方がどのようであるかが問題なのだ。

殆どの時間をビリーボーイは執筆に充てている。
書くということは、非常に価値のある活動だ。なぜなら、それは貴方を貴方自身を向き合わせるから。


ビリーボーイは、週に何千もの郵便物をファンから受け取るが、滅多に返事は出さない。それらの手紙の殆どが、バービー人形を柚って欲しいとか、結婚のプロポーズだったり、又はお金を貸してくれないか、といったものばかりだから。
(翻訳協力 ジョエル・サンドバーグ)


若き日のビリーボーイの懐かしい写真だ。スカートを見事に着こなしている。そして、男性がスカートを穿いてどこが悪い? その魅力を理解できないのは野暮天だと言っているかのよう。そして、それは今の時代にも有効なメッセージかも知れない。因みに彼は、今でも時々スカートを穿くことがあるし、その着こなしぶりはトップモデルも顔負けである!

ところで、写真の彼が手にしているのは、当時数ヶ国語に訳された彼のバービーの本"Barbie Her Life and Times" のフィンランド語版。なお、日本語版は「We ラブ バービー」と副題がつけられ、私が監修し、グラフィック社から刊行された。関わった私が言うのも如何なものかと思うが、この本は、バービーとそのファッションにとどまらず、1950年代から1980年代のポップカルチャーにも言及しており、非常にエキサイティングな名著である。発刊に関しては、ビリーボーイの良き理解者でもあったジャクリーヌ・ケネディ・オナシスが大いに力になってくれたと聞く。残念なことに日本語版は現在絶版になっているが、ご覧になったことがない方は、中古でも良いからチャンスがあれば、ぜひ入手して読んでいただきたい。

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上の写真 向かって左が英語版、右がグラフィック社から発行された日本語版



Article in Finish We Women - magazine (Me Naiset) Christmas issue 1988

BillyBoy* visited to shock Helsinki

How would you imagine The Observers man of the year 1989? Bodybuilders body, tan and tight leather trouser? Not really. Cute wool skirt, shiny leather shoes and a glitter habdbag.

American fashion historian and designer BillyBoy*, 29, visited recently Helsinki in honor of his just published Barbie book.

BillyBoy* knows haute couture and you can wonder jewellry desined by him for example in New Yorks Metropolitan museum. He started in fashion industry because of his Barbie hobby; he owns 11000 Barbie dolls.

- Every woman has a little bit of Barbie, BillyBoy* declares behind his rally glasses.

- I am especially interested in the balance of the internal and external elegance. Style desn't depend on money. It doesn't matter how you dress. What matter is how you are under your clothes.

Most of his time Billy spends writing.

- Writing is very valuable activity, because it puts yourself in front of yourself.

BillyBoy* gets thousands of mails a week, but rarely responds. In most of the letters people beg Barbis dolls, propose marriage or announce that "Hi BillyBoy*, we are your parents that got missing in ancient times. Can you loan some money?"

Quote in the picture:
- Men are usually lacking glamour, criticizes BillyBoy* and swings his skirt.

Translated by Joel Sandborg

posted by sumiko at 19:45| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | daily note | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
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Posted by foster at 2010年06月06日 08:49
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