2006年03月30日

ZIBBI ネグレスコのジビ Negresco

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アール・デコの時代には、芸術家に庇護を与え支援する、財力と知性、そして優れた美的センスを持つパトロネスが多く輩出した。

ココ・シャネル、ペギー・グッゲンハイム、ナンシー・キュナード、ミシア・セール、シャルル・ド・ノアイユ子爵夫人等など。彼女たちは、皆、強烈な個性の持ち主であり、又、ファッション・リーダーでもあった。

そうしたパトロネスの中でも私が特に惹かれるのが、当時の社交界随一の変わり者と言われたカサッティ侯爵夫人だ。彼女は、世紀末耽美派の代表格であるイタリアの詩人で小説家、ダンヌンツィオ(1863〜1938年 戯曲「聖セバスティアンの殉教」など)のパトロネスとして知られていたが、私が注目したのは、以下に引用する彼女のファッション・センスである。

顔を死人のように青白く、髪は、オレンジ色で、目にはベラドンナを塗って大きくして、濃く黒くアイラインを入れていた。皮紐につないだ豹を連れたり、又、贅沢に着飾った黒人の召使を連れてローマの街を歩きまわったといわれている。(「風俗史からみた1920年代 狂気と不安定の時代」青木英夫著 源流社)
何と痙攣的な美のイメージであろう!!

また彼女以外では、フランスのトゥーロン港の潜水艦で暮らしたといわれるプリンセス・ミューラと呼ばれた謎の貴族女性(ジビ「マハラジャ」の隠されたテーマでもあった)。
彼女もまた私の想像力をかきたてる。

ビリーボーイが作ったジビ・ドールには、1920年代のこうした自由でエキセントリックな美しい女性たちのイメージがよく反映されている。

前置きが長くなったが、今回紹介するジビ「ネグレスコ」は、1913年にフランスのニースにオープンした豪華ホテル「ネグレスコ」を題材にしたものだ。
因みに、ホテル・ネグレスコは、エッフェル塔を設計したギュスターブ・エッフェルやエドゥアール・ニールマンなどの才能豊かな建築家や芸術家が、設計デザインを手がけたと伝えられる。

ジビ「ネグレスコ」は、アール・デコのファッション・プレートから飛び出してきたような典型的なボート遊びスタイルだ。
白黒ストライプのコットンのほっそりしたくるぶし丈のスカートに、白いコットンのトップ、ブルーのシルクサテンのセーラー・ベスト、ブルーグレーのテーラード・ジャケット、黒いベルベットが巻かれたストロー・ハット、ブルーグレーのストッキングに白黒コンビの粋なローヒール・シューズ。
非常にクールでシックな装である。

そしてエキセントリックなブルーの髪と妖しい目つきが、実にイイ!!
ノンシャランとしたムードで海岸を散歩している彼女、「ネグレスコ」の名に恥じないジビの名作だと思う。

Zibbi and all related names, and the name BIllyBoy* is the sole copyright and trademarks of BillyBoy* and used with permission click on this link for all copyright information.

http://www.fondationtanagra.com

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ジビ「ネグレスコ」の贅沢な付属品。
白いコットンの手袋、レースのスカーフ、銀のフレームのついたサングラス、水色のラタン製長椅子、アンティークのティーセット、パラソル、フルーツ・バスケット、パヒューム・アトマイザーなど。
posted by sumiko at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | ZIBBI | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
芸術家のパトロネスになる、というのは私の夢でしたが、財力が及ばず、しょーがないので‘追っかけ’やってます。うふふ。
Posted by 梅 at 2006年04月03日 09:57
追っかけも現代のパトロネスの重要なお仕事よ。
因みに、今、来日中のミック・ジャガーさまの追っかけ、パワー不足でできないのが悲しい私です。
Posted by sumiko-watanabe at 2006年04月03日 18:27
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