2011年08月24日

「宇宙の花」ミドヴァニィ Fleurs Cosmiques Mdvanii

fleurs cosmiques 2 for blog.JPG

最愛の母が、8月初旬に亡くなった。
彼女は、長年ミドヴァニィを陰ながら応援していてくれた一人だった。
その母が好きだったのが、今回ご紹介する「宇宙の花」と名付けられたミドヴァニィだ。
彼女は生前、長きに渡って油彩画をやっていて、中でも特に花の絵を好んで描いた。そして、「私が死んだら、宇宙の花になりたい」とよく言っていた。
そんなことからか、「宇宙の花」ミドヴァニィに関心を持ったのかも知れない。

本作品「宇宙の花」ミドヴァニィは、ミドヴァニィ生誕10周年記念に先駆けて、1998年の夏に発表されたポーセレン製ミドヴァニィの一点ものシリーズの一作品である。
このシリーズの大きな特徴は、ポーセレンによる彫刻的なヘアースタイルと、ディオールのもとでキャリアを積んだ若手ファッション・デザイナーF氏をスタッフに迎えたことによる徹底したオートクチュール・ファッションの実現。
美とエレガンス、そして高品質とユニークなアイディアが結集した衝撃的なミドヴァニィの誕生だった。

fleurs cosmic for blog 2.JPG

「宇宙の花」ミドヴァニィ Fleurs Cosmiques Mdvanii;
夢幻的なライラック色のエンパイア・スタイルのスカルプテッド・ヘアー。それは、ナポレオンの妻、ジョセフィーヌ皇后の髪型を想い起こさせる。人形本体と同様、フランスが誇る名窯・セーヴル窯で焼成されたポーセレンで形作られている。そこには、白い手吹きガラスで作られたスズラン型の小さな花が飾られ、お揃いのイアリング。
美しくカーブを描いたグレーの眉とアイシャドー、そして妖艶なバイオレットの口紅。
彼女がまとっているのは、宇宙的なピンクのメタリックの花が飾られたワトー・スタイルの白いサテンとピンクのチンツ(更紗木綿)のゆったりしたロングドレス。そして、写真では分からないが、その下にセクシーなピンクのシースドレスを着ている。

因みに、ワトーとは、Jean Antoine Watteau (1684~1721)、フランス・ロココ時代の画家であり、柔らかな薄霞のような色彩に包まれた夢幻的な作風を特徴とした。またしばしば、当時の風俗をモチーフにしており、その作品はファッション史の参考にされることも多い。

要するに、今回のミドヴァニィが着ているドレスは、ワトーの絵に出てくるような当時のエレガントな女性たちが着ていたゆるやかなドレスからインスパイアーされたものと言って差し支えないと思う。

直接、本作品と関係ないが、参考までワトーの代表作のひとつを以下にUPした。
フランス、1720年当時の美術商の店内の様子が描かれている。人々のファッションが参考になる。

wateau painting for blog.JPG
The Signbord for the Shop of the Art Dealer Gersaint, 1720. Berlin, Staatlice Museum

「宇宙の花」ミドヴァニィ、それは夏の終わりの夜空に咲く宇宙の花か、・・・・・クラシックとアバンギャルドが見事に融合したロマンティックな作品だ。

亡き母の思い出と共に・・・。

Photo (C)Sumiko Watanabe

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posted by sumiko at 00:04| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Porcelain Mdvanii | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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