2018年03月29日

ゲット・グルービー! Surreal Bijoux - Mdvanii 10

 cockie monster x  for blog.jpg

ビリーボーイの自叙伝的スキャパレッリ研究書「フロッキング・ライフ」(FROCKING LIFE SEARCHING FOR ELSA SCHIAPARELLI) より、第15章「シュールレアル・ビジューからミドヴァニィへ」(Surreal Bijoux - Mdvanii)の翻訳です。


ゲット・グルービー!

公式の発売開始は、有名なインテリア・デコレーション会社であるジャンセンの驚嘆すべきギャラリーで行われた。そこでは、コスチューム・ジュエリーの新時代:漫画チックでユーモラス、ポップでニュー・バロック、豪華でハンドメードと紹介されながら、1000個以上のシューレアル・ビジューがディスプレーされる。我々は、巨大な髪型にプラットホーム・ブーツを履き、私のコレクションから出したハックルベリー・ハウンド(米国で1958年から1961年まで放送されたテレビアニメに出てくる青い体色をした珍犬)のブルーのスパンコールが付いたマイクロミニ・ドレスを着たアフリカ出身の二人の美少女ゴーゴーダンサーたちをどぎつい緑色のキューブの上でフルーグ(1960年代に流行したダンス)を踊らせ、更にララのバンド「ララ&エモーションズ」のセクシーなドラマーであるマチューがメローイエローのポリエステル製ベルボトム・オーバーオールを着て、私の本物のクレージュのビニール製メンズ・ブーツを履き、私の為にアレクサンドル・ド・パリが作ったバーバレラという名のブロンドのウィッグを被り、彼自身のキューブの上でゴーゴー・ダンスを踊る、というショーを実施した。又、我々は、ヴォーグ・スタジオで映画を作る。それは、このイベントを見せるものであり、1トンのパールと私のジュエリーをまき散らした中で、先述のマチューのゴーゴー・ダンスに、1960年代の漫画、ミスター・マゴとマギラ・ゴリラのような古いモンスター映画や昔のテレビ・コマーシャルをコラージュした、本質的にミスター・モダン(ビリーボーイのこと)のカットアップ・アートワークであった。私は、フィルムを鮮明な色調のマーカーを用いてベルベット・アンダーグラウンドとビート・ジェネレーションのフィーリングになるようハンドペイントした。

このディスプレーは、ロイヤル通りにあるジャンセンの店舗のウィンドーの外に、3件のちょっとした自動車の衝突事故を引き起こす。店舗の中には、異常に大きな装身具のポラロイド写真を、アレクサンドル・ド・パリによるカスタムメイドのブロンドの1960年代スタイルのウィッグに、私がシュールレアル・クチュールで作った模造品のカウボーイ・ハットを被り、やはりシュールレアル・クチュールからのグリーンの手袋を片手に、オレンジ色のものをもう片方の手にはめ、そして60年代スタイルを演出するダークなレイバンのサングラスを掛けた私の大きなポートレートの前にばら撒いた。そして、私の新しいモットーである「ゲット・グルービー!」と署名が壁一面にべたべた貼られた。

ハンドメードのレジン製作品・・・フラワーパワー・ネックレス、バロック十字架、ヒエログリフ風のシンボルたち、グーン(ビリーボーイのシンボル)、そしてラインストーンの歯が付いたモンスターたち。それらは、無造作にガラスケースの中にアレンジされ、私は、それがデイジーダック(ドナルドダックのガールフレンド)によって創作されたジュエリーのように見えると思った。シュールレアリスティックにインスパイアーされた形とモチーフ、目、鼻、ハンド・オブ・ザ・ファティマ(手のひらの形をしたお守り)、そして1940年代風の装身具が中核的なテーマであった。

 jansen exhibition 2 x .jpg
写真上段右:ジャック・シャゾー(パリ社交界の有名人。バレーダンサーとして多くの功績を残す。) 中段左:ティエリー・ミュグレー(左)とビリーボーイ。中段右:イヴ・ナバール(フランスの有名なゲイ作家。ゴンクール賞を受賞。)下段左:アリエル・ドンバルス(フランスの有名女優)とベッティーナ(伝説的ファッションモデル)下段右:ビリーボーイ・ジュエリー 1985年10月 Photo (c) BillyBoy* & Lala

私は、このエキシビションに、紫色のタイツに黄色のホットパンツを穿き、エレクトリック・ブルーの1960年代のビバのフェイクファー・ジャケットを着て、運転手付きの1950年型のメルセデスベントに乗って会場へやって来た。私は、かなり強烈なショッキング・パヒュームの匂いを放っていたと思う。私の髪は、アレクサンドル・ド・パリによって緑色に染めていて、本物のオニユリの花を髪にさし、黒いレイバンのサングラスを掛けていたのだから。レイバンは、私が身に着ける重要なものであり、1980年代中、至る所で、それを掛けていた。恰好良く見せる為ではなく、私の目が必要とする暗さを得る為にであった。

 jansen exhibition 1x.jpg
 ジャンセン会場のビリーボーイとララ 1985年10月 Photo (c) BillyBoy* & Lala

このエキシビションは、実際に「ゲット・グルービー!」と呼ばれ、案内状には私が書いた分かり難い詩が掲載されていた。

そう、あなたは思いめぐらすだろう。「今は、いったい何時なのか?」と。
それでは、私に語らせて。
パリ;とても暑い・・・・・・・、ジャン・パトウは辛辣なトリップの上に。プラットホーム・シューズと下げたウエストラインのフラッパー・ドレス。
アレクサンドル・ド・パリのウィッグ、ウィッグ、ウィッグ。
レオン・バクストはジャニス・ジョプリンとディープなセッションを行い、彼は本当に突っ込む。
私が何を言いたいのか分かるだろうか?それは、1925年と1965年と1985年。
アイロニーとタイムワープ。あなたは、バルマンの「ジョリ・マダム」を聞いたことがある。そう、これは「ジョリ・タイムワープ」だ。
踊りを誘うティー。モータウン。ジェームズ・ブラウン。すごいインパクトのイタリアン・デコ。
私はモデスティー・ブレーズでもなければ、ガブリエル・シャネルでもない。
私はディアギレフでもなければ、ニジンスキーでも、ロッド・スチュワートでも、ポルナレフでもない。
ビバ・ノバは最高にクールで、ノリノリのところだ。
カラーとスケッチ風、幻想的な靄のような動く装身具から、「マン・イン・ザ・マリーゴールド」(米国の劇作家であり科学者でもあるポール・シンデルの演劇)に、エレクトリックなクールエイド(米国の子供向け清涼飲料)のすっぱい味わいのハイライトへ。
虹と蝶々、デージーとドラゴン、小鳥と魚、そしてペルーとグーンのヘッド?
フレッド・フリンストーン(1960年代米国のテレビアニメ映画の主人公)は、ゴンチャクロバに恋して、頭からヒールの上に落ち、彼女のラディシュのイヤリングを見つける。そしてヤバ・ダバ・ドゥーベリー(1960年代米国のテレビアニメ映画)。
ナンシー・ミッドフォード(英国のレズビアン作家。1904年〜1973年)は、ジョシーと結婚する。惑星間空間の女性たち。彼女たちは、プラットホーム・ブーツ・サロンとウィッグの商店をアルゴンキン(北米先住民の一種族)クラブにオープンする。さあ、そこへ行こう。ゲット・ブルービー!

ジャンセンの現場において、アバンギャルド・アクセサリーは完璧に見えた。そしてショーは偉大な成功を収めた。(渡辺純子 訳)
次回へ続く。

トップの写真は「クッキー・モンスター Cookie Monster 」と名付けられたレジン製のブローチとイヤリング。ラインストーンの歯が付いているモンスターたちである
Photo (c) Sumiko Watanabe

Mdvanii and all related names and the name of BillyBoy* is the sole copyright and trademark of BillyBoy*, and used with permission click on this link for all copyrights information.

http://www.fondationtanagra.com

ミドヴァニィに関する公式サイトは以下のものです。

http://www.mdvanii.ch/en/mdvanii/
posted by sumiko at 12:56| 東京 ☀| Comment(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。