2018年11月24日

アブソリュート・ビリーボーイ Surreal Bijoux - Mdvanii (15)

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ビリーボーイの自叙伝的スキャパレッリ研究書「フロッキング・ライフ」( FROCKING LIFE SEARCHING FOR ELSA SCHIAPARELLI ) より第15章「シュールレアル・ビジューからミドヴァニィへ」( Surreal Bijoux - Mdvanii ) の翻訳です。


アブソリュート・ビリーボーイ

この時代のアンディ・ウォーホルは、スウェーデンのウォッカ会社の為に「アブソリュート・ウォーホル」と呼ばれた斬新な広告キャンペーンを行った。この会社のヘッドであるミッシェル・ルーは、アートを愛し、アーティスト等と連携した何かをしたいと構想を練っていた感じの良い、やる気満々の男であった。そしてそれに着手する。
アンディ・ウォーホルに続いて、キース・ヘリング、私自身、ケニー・シャーク、そしてディヴィド・キャメロンが関わった。これら5人が、このキャンペーンを行った最初のアーティスト達であった。そしてそれは、その後、何百人という人々との連携によって引き継がれ、今や伝説的になっている「アブソリュート何々」の元であったのだ。

私が、このキャンペーンに参加するために作ったものは「アブソリュート・ビリーボーイ」と呼ばれ、それは、アブソリュート・ウォッカ・マティーニを飲んだ男が、魅惑的な女性にクラクラして倒れそうになっている姿を漫画風に描いたドローイングをプリントしたシルクのスカーフであった。このスカーフは、エルメスのスカーフが作られるのと全く同じ製造方法で作られ、トップ・クオリティーの完全なるフランス製。当時においては、かなり珍しかった。

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そして、スカーフに描かれたテーブルの上にジュエリーを置いた。するとそれは、ある種、ダダイストが作ったかのごとく様式化されたカクテル・トレイになった。この金色に塗ったメタル製のトレイの上には、アブソリュートのボトルとカクテルグラス。ボトルも金メッキされ、表面に「アブソリュート」の名を伝統的なガラス工芸技法である「パートドヴェール」によって表し、価値を高めた。そしてダイアモンドとルビーとラインストーンによるアクセントが付けられたボトルの注ぐ口から漫画風の矢が、完全に金メッキされたメタル製のカクテルグラスの中に向けられていた。更に、このカクテルグラスには漫画風のオリーブと爪楊枝も付けた。沢山のこれらが作られ、スカーフと共に、ニューヨークのビジネス界とアート界で活躍する重要な女性たちに贈られた。なお、ミスター・ルー自身は金メッキのものではなく、フランスの極印が付いた最も真正なジュエリーの伝統流儀で作られた金色のバージョンをオーダーしてくれた。それは私たちにとって大した成功であった。

私たちは全てをやり遂げ、そして怪しげな「アブソリュート・ウォッカ賞」なるものを受賞した。この体験全体が、かなりシュールレアリスティックだったと言える。

なお、後日、ミスター・ルーはパリにやって来て、沢山の私のアートワークとミドヴァニィとコスチューム・ジュエリーを購入した。

(渡辺純子 訳)

次回へ続く。


写真は、アブソリュート・ビリーボーイのスカーフ
Photo (C) 2018 BillyBoy* & Lala. All rights reserved.

Mdvanii and all related names and the name of BillyBoy* is the sole copyright and trademark of BillyBoy*, and used with permission click on this link for all copyrights information.

http://www.fondationtanagra.com

ビリーボーイのシュールレアル・ビジューのサイト


http://www.mdvanii.ch/en/article/surreal-bijoux-en

posted by sumiko at 19:20| 東京 ☀| Comment(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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