2020年09月10日

スミコ・ワタナベについて Surreal Bijoux - Mdvanii 27

newsletter bb (2).jpg



ビリーボーイの自叙伝的スキャパレッリ研究書「フロッキング・ライフ」(FROCKING LIFE SEARCHING FOR SCHIAPARELLI) より、第15章「シュールレアル・ビジューからミドヴァニィへ」(Surreal Bijoux - Mdvanii) の翻訳です。

スミコ・ワタナベについて about Sumiko Watanabe

私の仕事への長年に渡る専念と献身、そして並みでないサポートをしてくれたスミコ・ワタナベ。彼女は、私の夫と息子を除いて、私を本当に理解する数少ない人々の一人であると感じている。
私たちは、商取引に結論を下すために数えきれない程沢山の激論を戦わせた。ララと私は、新しい創作コンセプトを得た時、毎回それを彼女に説明するが、彼女が納得できないときは大変だった。例えば、フランス革命後の18世紀末のファッション風俗「メルヴェィユーズ」をテーマにした木製の人形「マドモアゼル・リヴィエール」を作った時、私は彼女を納得させるために膨大な説明をしなければならなかった。彼女は最初、マドモアゼル・リヴィエールの特徴的なメーク、白い顔にまん丸く塗った真っ赤な頬紅に対して難色を示したのだ。彼女によれば、それは日本では品のない滑稽な印象を与えるメークに見えるからだと言う。この点について、私は、当時の薄暗い照明の下では白い顔や派手目な頬紅が映えること、そしてマドモアゼル・リヴィエールと共に発表した男性人形「ベネディクト」、彼らのファッションが当時のパンクであったこと等を話したとき、彼女はやっと全てを了解した。

     Merveilleuse 3 b.JPG Merveilleuse 2 b.JPG Merveilleuse 1 b.JPG
メルヴェィユーズをテーマにした木製の人形「マドモアゼル・リヴィエール」 
1994年 Photo (c) BillyBoy*

スミコ・ワタナベは日本に於いて、私たちのドール・クリエーションの全てを扱う独占的販売権を取得した。彼女が販売した作品の衣装には、薄紫色の布地にSW JAPANのロゴを刺繍したラベルが縫い付けられ、制作番号が書き入れられた。
又、彼女は、私たちの作品の展覧会を企画し、効果的にディスプレーするだけでなく、素晴らしい小冊子やパンフレットも制作した。それらは、日本語と英語で作品のエッセンスを説明するものであり、世界中の他の代理人たちには見られないクオリティーであった。
「ミドヴァニィ通信」と名付けられた小冊子は定期的に発行され、新作ミドヴァニィの紹介の他、写真や詩、エッセイ、そしてララによるマンガ等が掲載されていた。

     mdvanii newsletter 2.jpg mdvanii newsletter 3.jpg

        mdvanii newsletter 4.jpg
ミドヴァニィ通信No. 4 ~ No.11 (1991年〜1995年)
トップの写真はミドヴァニィ通信No.11 の表紙の部分。日本の打掛けを着たビリーボーイの肖像画。

又、スミコ・ワタナベは、ミドヴァニィ・ドールだけでなく、私の絵画も紹介し、販売した。そして彼女は、素晴らしい沢山のショーや展覧会を執り行う。アメイジングなブログもそうだ。それはミドヴァニィの全てと私について世界中のフォロワーに伝えるものであり、現在も続いている。

        bb drawing 1.jpg bb drawing 2.jpg

        bb drawing mdvanii woman M .JPG bb drawing mdvanii woman Q.JPG
未来の女性像や男性像を描いたビリーボーイの絵画。ウィルスがテーマに含まれているものもある。2001年


こうして彼女は何でもシェアできる私の親友の一人となっていった。
彼女の独特のインテリジェンス、彼女の原動力とユーモアは、いつも私に、私たちはかつて一つの存在だったのが半分ずつに分離した一種のソウルメイトのような、しかしそれはもっと深淵な友情の領域のものではないか、と思わせた。

日本では、一般的に、女性がビジネスにおいて活躍することは最近になるまで、あまり好まれなかった。そんな当時、彼女はビジネスにおいてハードワーカーであり、非常に完全主義者であった。それだからこそ、彼女は私の仕事に関して大きな成功を収めた。ララは彼女のことをしばしば「私自身の女性版」と呼んだ。
私たちは大変良く似ている。時折、お互い頑固になったときは、その酷さに殆ど差異がなく、もし誰かが、私たちを形而上学的に引き離そうとしたら、私たちのどちらかを曲げるためにカナトコを必要としたであろう程だ。
私は真の喜びと感じるのは、私たち二人が共に心の底から満足した時だ。それはずっと続いており、今や、40年近くになる。驚くべき友情だ。

            BB abd Lala and SW.JPG
左から、パリから来た麗人、ララ、スミコ・ワタナベ、ビリーボーイ。 ローザンヌで開かれたミドヴァニィ展のオープニング・パーティーの夜 2006年

           

(渡辺純子 訳)
次回へ続く


Mdvanii and all related names and the name of BillyBoy* is the sole copyright and trademark of BillyBoy*, and used with permission on this link for all copyrights information.

http://www.fondationtanagra.com

ビリーボーイのシュールレアル・ビジューのサイト

http://www.mdvanii.ch/en/article/surreal-bijoux-en


posted by sumiko at 19:07| 東京 ☀| Comment(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。