
人形以外の話が続いてしまうが、面白い本が発行されたので、紹介したい。
WARHOL'S WORLDである。
アンディ・ウォーホル Andy Warholが、1970年代〜1980年代に撮った未発表の写真に、Glen O'Brienによるショート・エッセイを加えたもの。
ニューヨークの伝説的なクラブ"Studio 54" に集うセレブたち、そして彼のFACTORYに出入りするエキセントリックな時代のクリエーターやアーティスト、ドラッグ・クィーンたちのオンパレードである。
ミック・ジャガーMick Jagger, ジャン・ミッシェル・バスキア Jean-Michel Basquiat, デビー・ハリー Debbie Harry, ロバート・ラウシェンバーグ Robert Rauschenberg, ビアンカ・ジャガー Bianca Jagger, デミ・ムーア Demi Moore, パロマ・ピカソ Paloma Picasso, ブルック・シールズ Brooke Shields, キース・ヘリング Keith Haring, その他沢山、そして
ビリーボーイBillyBoy*も。
ビリーボーイBillyBoy*については、「デザイナーで、ハイブリッド・セクシャリティー」と紹介されており、トップの写真の他ミニスカート姿で艶やかにポーズを決めているものなど合計3点が掲載されている。
誰もがアクの強い個性を放っていて、頁を見ているだけで眩暈を起こしそうだが、その中で、唯一ほっとさせるのが、
ティナ・チャウ Tina Chowの写真だ。
ティナ・チャウ Tina Chowは、1970年代に日本で活躍した日本人とアメリカ人のハーフのモデル。当時の名前は、ティナ・ラッツだった。その後、ニューヨークでチャイニーズ・レストランを経営している中国系アメリカ人のチャウ氏と結婚。1990年代にエイズで亡くなった。
彼女は私とほぼ同世代の人気モデルであり、当時の日本のファッション誌によく出ていて、チャーミングな笑顔で多くの読者を魅了した。ウォーホルも、彼女の無条件に美しくてカワイイ笑顔にノックアウトされ、写真を撮りまくったのだろう。当写真集には3点の彼女の写真が掲載されている。
ところで、私が、この写真集の中で、最も感動したのは、
マーサ・グラハム Martha Graham(マーサ・グラハム舞踏団の創始者 1894年〜1991年)のものだ。
長い黒髪を両耳の脇で丸く結い、まるでポピ族の少女のような髪型に、アンティークのインディアン・ジュエリー風のステキなジュエリーを身につけている写真。実にカッコイイ!!!こんなおばあさんになりたいと思った。

いろいろな意味で楽しめる刺激的な写真集である。
WARHOL'S WORLDHAUSER & WIRTH STEIDL Publishers
www.steidlville.com/www.steidl.de
www.hauserwirth.com
posted by sumiko at 00:00| 東京 ☁|
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BillyBoy*
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