2016年05月14日

「オランジュリのカクテル」イーディ "Coqueterre a l'Orangerie" Edie

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モネの「水蓮」をはじめ、ルノワール、セザンヌなど印象派の絵画コレクションで有名なパリ・チュイルリー公園の中にあるオランジュリ美術館。この「オランジュリ」という名を冠したイーディ(ミドヴァニィの妹)作品が、今回ご紹介するものである。
作者ビリーボーイによれば、オランジュリ美術館で開催される展覧会プレビューのカクテルパーティーに多くのセレブと共に招かれたイーディの姿を表したという。

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彼女がまとう飛び切りのカクテルスーツは、1910年代のポール・ポワレ風の金と黒のラメ地のドレス(ローウエストの切り替えに、トップはオレンジ色のシルク)とお揃いのラメ地で作られたシャネル・スタイルのジャケットに、オレンジ色の羽毛のトリムが付いたカクテルハット。そしてオレンジ色のストッキングにプラットホーム・シューズを履いている。装身具は、金・黒・オレンジ色のビーズのイヤリングとネックレス。更に、ゴールドのカフス・ブレスレットがコーディネートされている。そのほか、彼女の持ち物として、ドレスとお揃いのラメ地でできたチェーン付きのショルダーバッグとカクテルグラスが用意されていた。
まさにフレンチ・ヴォーグから抜け出してきたようなカッコ良さだ!

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なお、彼女のホワイトヘアーはモンゴリアン・ラムの毛によるものであり、メークはミステリアスなブルーのアイシャドーにオレンジ・ベージュのリップス。
非常に美しい、凄みさえ感じさせる顔からは、ティーンエイジ・ガールとは思えぬ貴婦人のような雰囲気と妖気が漂う。
極めて高いファッション性が特徴のポーセレン製イーディの逸品である。

因みに「コケッテール」とは、「カクテル」と「コケット(色っぽい女)」を掛けたビリーボーイの造語。彼は、こういう遊びが得意だ。

1997年制作
人形本体は、フランスのセーブル窯で焼成されたポーセレン製。

Photo (C) Sumiko Watanabe

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ミドヴァニィについての公式サイトは以下のものです。

http://www.mdvanii.ch/en/mdvanii/

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2015年03月06日

「エコリエール」イーディ "Ecoliere" Edie

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透き通るような白い肌にブルーの瞳と美しいホワイトヘアー。妖精さながらの美少女だ。
絶妙なコントラストを利かせた真っ赤なヘチマ衿のついたタータンチェックのドレスにお揃いの帽子を被っている彼女は、ミドヴァニイの妹でグルービーなティーンエイジガール、イーディである。

本作品は「エコリエール」(女子学生)と題された1997年発表のポーセレン製一点もの特別作品。フランスの女子学生のイメージを表したものだ。

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パリの学生街カルチエラタンを闊歩する一際目を引くチャーミングな女子学生のイーディ。その美しいホワイトヘアーはモンゴリアン・ラム(子羊)の毛でできている。白い衿と赤い袖のついたタータンチェックのミニドレス。その上に、赤いヘチマ衿がついたドレスとお揃いのタータンチェックのベストを着ている。同じくお揃いのベレー帽。白いストッキングに黒と赤のプラットホーム・シューズ。学生らしいベージュの革製ナップサックもカワイイ。ジュエリーはシックなパールのイヤリングとゴールドのブレスレット。お洒落なパリジェンヌのセンスがいたるところに反映されている。

この他付属品として、タータンチェックの布で作られたテディベア、木製のおもちゃの椅子、赤い傘、銅製のティーポットとティーカップ、そしてバイオリンが含まれていた。

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ナチュラルメークの美しい顔はこのうえなく誘惑的で悩ましい。
また、子羊を想わせる柔らかなホワイトヘアーのせいか、そして今年が未年(ひつじ年)のせいか、このイーディがヒツジの精霊にも見えてくる。

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1997年制作
人形本体はフランスのセーブル窯で焼成されたポーセレン製
個人蔵

Photo (C) Sumiko Watanabe

ミドヴァニィに関する公式サイトは以下のものです。

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2014年07月07日

サン・ミッシェルで少しお腹が空いたイーディ "Petit creux a St. Michel" Edie

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パリ左岸を象徴するエリア、カルチェ・ラタンの玄関口にあたるサン・ミッシェル広場。そこを起点に南へ走るのがサン・ミッシェル大通りだ。その先には古代ローマの遺跡が残るクリニュー中世美術館、そしてソルボンヌも近くにある。
ミドヴァニィの妹であり、グルービーなティーンエイジ・ガールとして登場した「イーディ」。彼女は東洋語を学ぶ学生という設定であった。ひょっとすると、ソルボンヌの東洋語学科だったのかも知れない。

今回ご紹介するイーディは、1995年秋に発表されたポーセレン製の一点もの作品で、「サン・ミッシェルで少しお腹が空いた」と題されていた。
デリケートな10代の少女のボディ・スタイル、手仕上げによるポーセレンのモールド・ヘアーの上にパリ美容界の大御所であった故アレクサンドル・ド・パリによってデザインされた人毛のウィッグを被っている。ヘアー・スタイル、メーキャップ共に1960年代のパリ・ファッションを反映していた。

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そして彼女が着ているAラインのミニドレスは、ピンクと白の「ヴィシー・チェック」と呼ばれるフランスの有名な布地によるものであり、因みに、女優のブリジット・バルドーが何度目かの結婚式に、この布地で作ったウエディング・ドレスを着たというエピソードもある。

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オフ・ホワイトのストッキングに、淡いコーラル・ピンクのローヒール・シューズ。装身具は、白いビーズのイヤリングと、白とピンクのビーズのネックレスとブレスレット。付属品には、花柄のハンドバッグと新聞、そしてフランクフルト入りのホットドッグとナプキン、デザートの洋ナシとナプキンが含まれていた。サン・ミッシェル大通りを歩いていて、少しお腹を空かせたイーディの為に、ビリーボーイが用意したものらしい。

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パリ左岸、カルチェ・ラタンの香りに包まれたイーディの逸品である。

1995年制作
人形本体は、フランス・セーブル窯で焼成されたポーセレン製
個人蔵

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2012年02月07日

イーディとズゥーリィ、シックでグルービーなティーンエイジ・ガール・ドールズ Edie & Tzulli, Chick and Groovy teenage girl dolls

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ミドヴァニィ Mdvanii の世界のティーンエイジ・ガール、イーディ Edie とズゥーリィ Tzulli。
イーディは、ミドヴァニィの妹であり、東洋語を学んでいる学生で、エレキギターに夢中だった。"GET GROOVY" が彼女の人生哲学。
彼女の黒人の親友ズゥーリィは、ミドヴァニィの親友ディーDheei の妹。アフリカ文化を勉強するかたわら、クチュリエのショーや写真のモデルのアルバイトをしていた。
彼女たちは、どちらも少年たちのミューズであり、憧れの的。

今回、紹介するのは、1995年に発表されたポーセレン製一点もののイーディとズゥーリィ。
シックでグルービーなファッションが呼び物だった。

写真右、イーディが着ているのは、1960年代モッズ・ファッションで名を轟かせたロンドンのストリート名を冠した「カーナビー・ストリート Carnaby Street」というウール製ストライプの膝丈ジャンプスーツ。革のベルトが付き、フリンジ付きのシルクのベストが組み合わされている。ジュエリーは、ブルーとゴールドのビーズのイアリングとネックレスとブレスレット。ブロンドのショート・ボブ・ヘアーと良くマッチしている。

写真左がズゥーリィ。彼女の装いには「玩具サロン Salon du Jouet」という名前が付けられたポップアート・プリントの木綿のコートに、ピンクのサテンのブラウスと水色のプリーツスカート、黄色のストッキング、黄色とオレンジ色のモッズな帽子、そして朱赤のエナメルのブーツを履いている。また、写真には写っていないが、彼女の付属品には、小さな人形やメタル製のアンティーク・ミニカー、ハンバーガー、コーラ、新聞、ノートなどが含まれている。
遊び心一杯の何とも楽しい作品だ。彼女たちは、今頃、どんな大人に成長したのだろうかと想像したくなる。

人形本体は、身長約25cm。フランスのセーブル窯焼成のポーセレン製。1995年制作。個人蔵。

Photo (C) Sumiko Watanabe

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2006年06月26日

Edie and SUZYSUSIE

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1992年の夏のある日、私は、音楽プロデューサーの吉永多賀士氏から、突然電話をもらった。
彼は、新しい日本のガールズ・バンドをプロデュースしており、ビジュアル・デザインをビリーボーイに依頼したいという。早速、吉永氏に会って詳しい内容を聞いてみると、彼は、パリのブティックで偶然ミドヴァニィを見て、強烈な印象を受け、また、ビリーボーイのバービーの本の日本語版「We ♡バービー」(グラフィック社刊)を手に入れ、ビリーボーイの存在を知り、代理人である私にコンタクトしたということであった。そして、人形をモチーフにしたポップでキュートなビジュアル・デザインを望んでいることを知らされた。私は、即座に、このアイディアは、ビリーボーイが来年(つまり1993年)発表しようとしているミドヴァニィMdvaniiの妹イーディEdieのイメージに通じるものがあると感じた。

ビリーボーイにこの事を伝えると、案の定、ぜひやってみたいと返事がかえってきた。
'60年代に、アンディ・ウォーホルが「ヴェルベット・アンダーグラウンド」という伝説的なロック・バンドをプロデュースしたことと似ている。

ガールズ・バンドの名は、SUZYSUSIE
吉永氏と彼のパートナー、YOKOこと横倉氏が中心となり、ウバール・レコード社のSUZYSUSIEプロジェクトは、とんとん拍子で進められ、SUZYSUSIEのメンバー4人と吉永氏等のスタッフは渡仏し、ビリーボーイのアート・ディレクションにより、パリでプロモーション・ビデオが制作された。そこには、本格的なパリの映画製作クルーが参加したという。

この時、CDアルバムのブックレットの表紙のために制作されたのが、トップの写真の絵である。
100cm×100cm キャンバスにアクリル絵の具とシルクスクリーン。
モンドリアン風の背景に、SUZYSUSIEのメンバーの上半身が描かれている。
モンドリアンアンディ・ウォーホルのエッセンスをミックスして編集したような手法であった。

なお、SUZYSUSIEのプロモーション・ビデオには、ビリーボーイとララも派手なメークで出演しており、キッチュでポップでクレージー、まるで'60sのアンダーグラウンド映画のようだった。

SUZYSUSIEのための絵は、4人の顔をイーディEdieに差し替えて、イーディ Edieの新しいボックスに使用された。

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ビリーボーイの絵画がヨーロッパの美術界で高く評価されている昨今、SUZYSUSIEの絵は言うに及ばず、イーディEdieの箱にも、そういう意味で、今後価値が出てくることと思う。大事にしたい。

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2006年06月25日

イーディ Edie

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アンディ・ウォーホルの有名なマリリン・モンローの絵をバックに、人を食ったような謎の微笑みを浮かべる美少女。彼女は、1993年に登場したミドヴァニィ Mdvaniiの妹イーディ Edie である。

イーディは、気まぐれでキュート、モッズ、そして無邪気でハッピーなティーンエイジ・ガール。年齢は18歳。東洋哲学を学ぶ学生であり、ギターとクーキー・デザートとグルービーなドレス、アンダーグラウンド・ポップアート映画とニートな(小奇麗な)ヘアースタイルが大好き。彼女は、アレクサンドル・ド・パリの美容サロンでヘアースタイリングをしてもらっている。
アンドロジーヌでバイセクシャルな姉ミドヴァニィ程ミステリアスではないが、アンダーグラウンド・スーパースターで、少年たちのミューズだ。
(以上が、作者ビリーボーイによるイーディのキャラクター設定であった。)

人形「イーディ」は、アンディ・ウォーホルのスーパースターの一人として知られ、'60年代のヒロインと言われたイーディ・セジウィック Edie Sedgwick のムードからインスパイアーされて作られた。

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漆黒の瞳にニートなホワイトヘアー、気が遠くなるようなカッコイイ足を持ち、'60sの天使とも言われたイーディ・セジウィック
彼女は、アメリカの名家の令嬢として育ち、1965年にアンディ・ウォーホルと出会い、数ヶ月のうちに、「哀れな金持ち娘」、「ヴィニール」、「キッチン」など10数本ものウォーホル映画に出演し、瞬く間に、アンダーグラウンド映画のヒロイン、スーパースターの一人となる。イーディは、ウォーホルと同じホワイトに髪を染め、好んで同じ服装をし、連れ立ってパーティーに出かけては、話題をふりまいた。そして、同年のうちに、「ガールズ・オブ・ザ・イアー」に選出されたのであった。しかし、二人の関係は僅か1年で終わりを告げ、その後、イーディはドラッグに溺れ、身を滅ぼし若くして亡くなる。
詳しくは、彼女の伝記「イーディ」(ジーン・スタイン/ジョージ・プリンプトン著 筑摩書房刊)を参照ください。(写真上)

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ところで、イーディ・セジウィックより遅れて10年、'70年代の半ば、ビリーボーイは、ウォーホルによってその才能を見出され、ウォーホルのファクトリーに出入りするようになり、多数のフィルムに出演した。ウォーホルは、ビリーボーイを「最後のスーパースター」と呼んで、特に目をかけたという。
その後、ウォーホルの元を離れパリに渡ったビリーボーイは、1985年、ロンドンのオブザーバー新聞により「マン・オブ・ザ・イアー」に選ばれた。どこかイーディと似ている。しかし、ウォーホルと離れた後の二人の人生は全く異なり、ビリーボーイはドラッグに溺れることもなく、現在にいたるまで健康そのもの、独自のアート表現を追究し続けている。

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初版のイーディは、3種類のスタイルで登場。
「ファクトリー」Factory: ホワイトのショートボブに、モッズな白黒水玉模様のミニドレス、クレージュ風の白い革製ブーツ。
「チャオ!マンハッタン」 Ciao! Manhattan: ロングストレート・ホワイトヘアーに、ヒッピー風の長いフリンジが付いたトップにパンタロン、クレージュ風の白い革製のブーツ。
「バブル・ドウ」Bubbledo: ホワイトのビーハイブヘアーに、モンドリアン・ドレスとクレージュ風の白い革製ブーツ。

以上が、基本スタイルであり、それぞれに数種類のバリエーションがあった。
これら初代のイーディはレジン製であったが、2代目以降は、ポーレセン製となり、単なるモッズなティーンエイジ・ガールからカメレオンのように七変化し、進化して行く。

Photo by BillyBoy*

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