2011年06月05日

バービーと私 "Barbie and me" by Fumiko Miyatsuka

Barbie Book by Fumiko Miyatsuka.JPG

ミドヴァニィ・ドールの創作者であるビリーボーイは、バービー・ドールの世界的コレクターであり、研究家としても知られている。その彼と私が知り合ったのもバービーがきっかけであった。1980年代初め、パリに住んでいた頃のことだった。そして1986年、日本に帰国してから、有志とともバービー・コレクターズ・クラブJAPANを設立した。私が、国内でバービーの組織を作ろうと思った大きな理由は、20世紀最大のロングセラー・ドールとして世界中の人々から愛されてきたアメリカ・マテル社のバービー・ドール(1959年から今日まで作り続けられている)が、日本で生まれたことを知ったからであった。

そして、その誕生の歴史を調べていた時に出会ったのが、宮塚文子さんであった。
宮塚さんは、世界中のコレクターが憧れる最初期のバービーのドレスの製作に携わった唯一の日本人女性であり、マテル社のデザイナー、シャーロット・ジョンソン女史のアシスタントとして、約1年間、帝国ホテルの一室を仕事場として、歴史に残るお仕事をなされた方。
その宮塚さんが、これまで誰にも明かさなかったバービー・ファッション誕生秘話を一冊の本にまとめられた。それが、「バービーと私 着せ替えドレスを作り続けた半世紀」(亜紀書房 1,680円)である。
バービー・ドレスや小物の製作に関する非常に興味深いエピソードやプロトタイプ・ドレスの写真、そしてフィフティーズのムードが満載されている。昭和という時代を背景に、”安かろう悪かろう”と言われた日本製品を世界基準に押し上げた「働く女」の激動の一代記。
因みに、5月29日(日)の朝日新聞に「モノ作りを支えた猛烈な仕事」という見出しで素晴らしい書評が掲載された。

book review.JPG

バービー・ファンやファッションドール・ファンはもとより、昭和という時代に興味のある方にも、おすすめしたい一冊。
ぜひ、書店で手に取ってみてください。

亜紀書房のサイトは↓

http://www.akishobo.com/

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2011年03月20日

日本の皆様へ ビリーボーイとララからメッセージ Message from BillyBoy* & Lala

MDV-3.jpg

3月11日(金)、東日本を大地震が襲いました。
この大地震でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りすると共に、被災地の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
時間が経つにつれ、惨状の酷さが明らかになり、胸が潰れる思いです。
今、私たちは心をひとつにして、被災地の方々のために一日も早い復興を目指し、また原発の事故がこれ以上拡大しないよう、それぞれの立場からできることをしたいと思います。

今回の大地震の直後に、ビリーボーイとララ BillyBoy* & Lala からメールと電話をもらいました。そして彼らが、このたびの大地震を我ことのように胸を痛め、それと同時に、日本人の勇気と品位ある行動を称えるメッセージを当ブログを通して、日本の皆様へ伝えて欲しいと頼まれました。
以下に彼らからのメッセージをご紹介します。

親愛なる日本の皆様へ
私たちは、当ブログを通して、私たちの意識が日本の皆様と繋がっていることを申し上げたいと思います。
私たちは、皆様の国を襲った大災害に大変ショックを受けています。私たちの心は悲しみで溢れていますが、又、この大惨事における日本国民の皆様の勇気と品位ある行動に賞賛と尊敬の念を持ちます。
私たちは、このような高潔な多くの命が恐ろしい破壊によって失われたことを、そして今尚、多大な脅威にさらされていることを深く憂えています。
日本の皆様へ、特に、長年に渡り私たちを支えてきてくださった日本の友人の皆様とそのご家族へ、平和と希望に満ちたより良い未来が来るよう、私たちの思いの全てをお送りいたします。
ビリーボーイ&ララ BillyBoy* & Lala


なお、彼らからのメッセージと共に、トップに掲載したミドヴァニィの写真も送られてきました。
良きエネルギーを感じていただければ幸いです。

SW JAPAN
渡辺純子

Photo (C) BillyBoy*

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2011年02月21日

アンバー・ド・ヴェニス Ambre de Venise

ambre de venise 1.JPG

「アンバー・ド・ヴェニス」(ヴェニスの竜涎香)とは、ポール・ポワレがプロデュースした有名な香水のひとつとして知られている。その妖しく艶かしいイメージからインスピレーションを得て、1993年にビリーボーイ BillyBoy*が作ったのが、今回ご紹介するレジン製のミドヴァニィ「アンバー・ド・ヴェニス」Mdvanii "Ambre de Venise" である。

今から18年も昔の作品であり、当時の特徴である強い印象を与えるブラウン系のアイメーキャップに、上下に入れた濃いアイライナー、そして真紅のリップス。魔力のある顔だ。

彼女がまとっているのは、ベージュのシルク地にピンクと黒い糸で刺繍がほどこされた凝ったファブリックによる19世紀スタイルの華麗なイブニングドレスとミステリアスな黒いベルベットのロング・ケープ。因みに、ドレスに用いられた素晴らしいファブリックは、ビリーボーイのファブリック・コレクションの中から選ばれたもので、画家のラウル・デュフィ Raoul Dufy がイタリアのファブリック・メーカー、ビアンキニ・フェリエ Bianchini-Férier の為にデザインし、ポール・ポワレPaul Poiret が用いた本物だという。

ambre de venise 2.JPG ambre de venise 3.JPG ambre de venise 4.JPG

ドレスはジャケットとスカート(その下にはピンクのシルクのペチーコート)から成っている。そして、黒いベルベットのロング・ケープであるが、その裏地にもドレスとお揃いのポワレのファブリックが使われているというドラマティックな見せ方。また、ケープの衿には、パーブルのビーズで縁飾りがされている。

装身具は、パールにパープルとゴールドのビーズでできたネックレス、パールのイアリング、ゴールドのカフスブレスレット。そして黒いシルクのストッキングに黒いエナメルのハイヒール・シューズを履き、黒い手袋に、ビーズの刺繍がされた黒いベルベットのハンドバッグを持っている。この他、彼女の付属品として、夜会用のシルバーのマスクとグリーンのガラス製香水瓶、ピンク・ゴールドの壁飾りなどが付いていた。

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また彼女のヘアースタイリングは、パリ美容界の大御所であった故アレクサンドル・ド・パリ本人によってなされた。ダークブラウンの人毛のロングヘアーを後方でスタイリッシュに結い上げ、小粒のパールが丁寧に飾られており、手の込んだ美しさが際立つ。

何と濃密な作品であろう!
19世紀末のデカダンスと妖艶なアンバーの芳香が漂ってくるようで、頭がくらくらしてしまう。
勿論一点もの特別作品である。その価値が現在100万円以上と言っても差し支えないだろう。

個人蔵

Photo: (C) Sumiko Watanabe


《お知らせ》
ミドヴァニィのメール・オークションを2月26日(土)に行います。ご興味のある方には、カタログをお送りしますので、下記までご連絡ください。
Email: info@swjapan.net


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2011年01月03日

HAPPY NER YEAR 2011 FROM BILLYBOY* & LALA

mdvanii2011.jpg

上の写真は、ビリーボーイとララ BillyBoy* & Lala から、当ブログの読者の皆様へ送られてきた新年のご挨拶です。

エトワール凱旋門の側の草むらで遊ぶロギィ・ロギィ Rhogit-Rhogit たち。(セーブル窯で焼成されたポーセレン製の男性人形。1995年作)
のどかなイメージをお楽しみください。

Photo (C) BillyBoy*

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2011年01月02日

A HAPPY NEW YEAR 2011

florilege up.JPG

A HAPPY NEW YEAR
2011


新年あけましておめでとうございます。

この一年が皆様にとってより良きものでありますように。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

◎ビリーボーイ BillyBoy* の新作は、エロティック・ドローイングの予定です。近々当ブログでもご紹介して行きたいと思います。お楽しみに!


SW JAPAN
渡辺純子


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2010年11月28日

ミドヴァニィの化身 Incarnation of Mdvanii

Roussia.jpg

ララ Lala から1枚の美しい女性の写真が送られてきた。
端正な顔立ちに半眼のミステリアスな眼差し、そしてエキゾティックなターバンを巻いた髪型・・・・、1920年代頃の女性のポートレートであろうか、確かにミドヴァニィ Mdvanii のイメージを伝えるものだと思う。

単純にお楽しみくだされば幸いです。


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2010年09月13日

マン・レイによるカサッティ侯爵夫人のポートレート Marquise de Casati by MAN RAY

casati for blog.JPG

1920年代ヨーロッパ社交界の花形であり、また奇抜なファッションで人目を引いたカサッティ侯爵夫人。アーティスト・ビリーボーイ BillyBoy* が、彼女をモチーフにしたミドヴァニィ Mdvanii 人形を制作したことは、先日、当ブログでご紹介した。

http://sumiko-watanabe.seesaa.net/article/157386898.html

そして、1920年代、ダダ・シュールレアリストのアーティストとして知られるマン・レイが、彼女のポートレート(肖像写真)を撮ったこともお伝えしたが、そのポートレートが掲載された展覧会カタログをつい最近入手。

下の写真が展覧会カタログの表紙。

catalog of the Man Ray Exhibition for blog.JPG

そして、トップの写真が、カサッティ侯爵夫人のポートレートである。
マン・レイが1922年に撮影したもので、カメラぶれによって彼女の目が4つになった完全なる失敗作であり、「メドゥーサの目」とあだ名されたほどであった。しかし、カサッティ侯爵夫人は、それを喜んだと伝えられる。いかにも彼女らしい!
そして私もこの写真が好きだ。こんなシュールで魔術的なポートレートを撮ってもらったら、狂喜してしまうだろう。
因みに、この写真は焼き増しされ、当時の社交界に広まったと聞く。
マン・レイとカサッティ侯爵夫人の魂に乾杯!!


写真は、マン・レイ展カタログ(2004年)より
発行:株式会社アートプランニングレイ(c)2004


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2010年08月12日

ルシー・ミドヴァニィ・セールへ捧ぐ Hommage to Roussi Mdivani Sert

Roussia9.jpg

以前、ミドヴァニィ Mdvanii の名前の由来について書いたことがあったので、覚えておられる方もいることだろうが、ビリーボーイ BillyBoy* の創作人形ミドヴァニィ Mdvanii の名前は、ロシアの貴族家庭に生まれ、パリの画家セール氏と結婚したルシー・ミドヴァニィ・セール Roussi Mdivani Sert の名前から来ている。
彼女は、1920年代〜1930年代のファッション・リーダーの一人として知られた女性であり、シャネルの友人であり、顧客でもあった。
また、余談であるが、アールデコの時代のアーティストのパトロネスとして有名だったミシア・セールは、セール氏の最初の妻であり、彼はミドヴァニィと結婚するため、ミシアと離婚したと伝えられている。

midvani in book.JPG
上の写真:ルシー・ミドヴァニィ・セール Roussi Mdivani Sert (1986年8月、ザ・スペースで開催された「'30年代パリ・モード展」の図録より)

関連記事

http://sumiko-watanabe.seesaa.net/category/1059183-1.html

さて、今回ご紹介するのは、このルシー・ミドヴァニィ・セール Roussi Mdivani Sert へ敬意を表した衣装セット(1989年〜1990年制作 非売品)を身にまとった初期レジン製のミドヴァニィ Mdvanii である。

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彼女が着ているのは、赤いシルクサテンのイブ・サンローランのファブリックを使ったブラウスに、黒いシルクタフタのイブニングスカート。黒いレースのストッキングに黒いエナメルのハイヒールシューズ。ビーズ刺繍が施された赤い帽子にシルクストライプが縫い取りされた黒いチュールのロングストールをつけている。そして装身具は、バロックパールのイアリングとゴールドのカフスブレスレット、そして Royal Highness Maria Pia de Savoie のためにビリーボーイが作った十字架ネックレスのミニチュアだ。

Roussia11.jpg

更に着替えとして、黒いシルクタフタのノースリーブ・ブラウスと白いシルクのロングストールにショッキングピンクの長手袋と刺繍されたゴールドラメのターバンが揃えられている。

Roussia3.jpg Roussia2.jpg

こだわり抜いた素材とスタイル。
ルシー・ミドヴァニィ・セール Roussi Mdivani Sert の名に恥じないゴージャスで気品のある衣装セットである。


★お知らせ
ミドヴァニィを中心としたビリーボーイの人形作品のオークションを、8月末頃に行なう予定です。ご興味ある方には、オークションカタログをお分けしますので、下記までご連絡ください。

Email: info@swjapan.net



Photo (c) BillyBoy*

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2010年07月25日

伝説のエキセントリック女性 カサッティ侯爵夫人を表すミドヴァニィ "Luisa, La Marchesa Casati" Mdvanii

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1920年代、ヨーロッパ社交界随一の変わり者と言われた女性==それがルイーザ・カサッティ侯爵夫人であった。

その姿は、顔を死人のように青白く、髪はオレンジ色で、目にはベラドンナを塗って大きくし、濃く黒くアイラインを入れていた。皮紐につないだヒョウを連れたり、又、贅沢に着飾った黒人の召使を連れてローマの街を歩き回った(「風俗史から見た1920年代 狂気と不安定の時代」青木英夫著 源流社 より引用)と伝えられる。
何とゾクゾクするファッションセンスであろう!

また、彼女は単なる風変わりな女性ではなかった。知性と財力に恵まれ、独特の美意識と人生哲学によって、当時の芸術家や小説家を支援するパトロネスの一人としても知られていた。因みに、世紀末耽美派の代表格であるイタリアの詩人で小説家のダヌンツィオ(1863年〜1938年 戯曲「聖セバスティアンの殉教」など)は彼女によって支えられていたという。

このルィーザ・カサッティ侯爵夫人をイメージしたものが、今回のミドヴァニィである。

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初期のレジン製ミドヴァニィであり、意志の強そうな眉に黒く濃いアイラインが引かれ、カサッティ侯爵夫人の名に恥じないミステリアスな目と風変わりなダーク・バイオレットの口紅が特徴。
頭にはターコイズ色とブラックのターバンを被り、ターコイズ色とブラックでそろえたジュエリーを身につけている。

Noir-et-turquoise3.jpg

彼女がまとっているのは、1920年代のシャネルの黒いシルククレープのドレスから作られたイブニングドレス。それは1990年、米国のFAOシュワルツで販売されたピンクのドレスの元となったプロトタイプである。

また彼女の側には、チッペンデール(中国風・ゴシック風の凝った飾りや彫刻がほどこされた家具)風のイスが置かれている。そしてステキなドレッサーも。これらは彼女のために作られた一点ものの家具だ。
イスの上に置かれたターコイズブルーのスカラベの付いたハンドバックにも目が引きつけられる。

Noir-et-turquoise9.jpg

ドレッサーの上には、イブサンローランの写真が飾られている。
察するに、彼女はイブ・サンローランのパトロネスだったようだ!?

Turquoise-close-up.jpg

ミドヴァニィは、確かにルィーザ・カサッティ侯爵夫人の魂を受け継いだ精神的末裔であると思う。

酷暑の夏、彼女のイメージから涼しいものを感じていただければ幸いだ。

ところで、偶然だが、何と今、日本でルィーザ・カサッティ侯爵夫人の肖像写真を見られることが分かった。
広島県立美術館で10月24日まで開催されている「マン・レイの肖像写真」展である。その中に「カサッティ侯爵夫人/ わが魂の肖像」が含まれているのだ!
ご興味ある方は、ぜひ出掛けてみてください。

http://www1.hpam-unet.ocn.ne.jp

その他のお知らせ
ミドヴァニィに関する新しいブログがスイスとフィンランドで誕生した。

http://mdvaniiism.blogspot.com/

http://mdvanii-finland.blogspot.com/


今回の写真は全てビリーボーイによるもの。Photo (C) BillyBoy*

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2010年06月24日

アンナ・カレーニン Anna Karenine

Anna-Karenine4.jpg

ビリーボーイとララ BillyBoy* & Lala からステキな画像が送られてきた。
1989年に作られたプロトタイプ衣装、バレンシャガ風のトラペーズラインのイブニングコートにツートーンカラーのシースドレス、を身にまとうミドヴァニィ。頭にはロシア風の毛皮の帽子を被っている。
画像には、"Anna Karenine"とタイトルがついていた。トルストイの不朽の名作「アンナ・カレーニナ」のヒロインをイメージしたものであろう。

この長編小説に関しては、私も中学生の時、早熟な同級生に触発されて、その子と競うようにして頑張って読破したものだった。しかし、美しい人妻の不倫の愛と死にいたる心の軌跡を理解することは殆ど不可能だった。全てに絶望して、爆走する列車に身を投じた彼女の最期には、悲しみというより、無性に腹が立ったことが思い出される。
女は男の為になんか死ぬことはない。美しい女はタフでなくてはならない。そう、思った。
そういう意味で、ミドヴァニィは、私の理想の女性像に近い。恐らく、彼女が演ずるアンナ・カレーニンは、夫とも恋人とも別れ、第3の道を歩むことだろう。

Anna-Karenine7.jpg Anna-Karenine6.jpg Anna-Karenine3.jpg Anna-Karenine1.jpg

さて、画像に話は戻るが、彼女が着ているプロトタイプ衣装は、その後、1995年に発表されたポーセレン製ディー「ビザンス」Dheei "Byzance" によって世に出された。

ところで、「アンナ・カレーニン」ミドヴァニィの背景に写っている木製のオブジェだが、これもビリーボーイの作品である。彼が昨年頃から追求している立体造形表現のひとつであり、アフリカの木彫アートのような素朴でパワフル、そしてどことなくユーモラスなのが特徴だ。
ミドヴァニィと不思議と調和しているのがミソ。でも一体、彼のアートはこれから何処へ向かうのだろうか?
それもまた、大いに楽しみである。


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2010年05月01日

猫の美しさについて考える女 Woman Thinking about the Beauty of a Cat ビリーボーイが描いた近未来の女性像より

Woman thinking about the beauty of a cat.JPG

アーティスト、ビリーボーイBillyBoy*による近未来の女性像シリーズ "THE INTROSPECTIVE MDVANII WOMEN OF THE FUTURE" の中の1作品。「猫の美しさについて考える女 Woman Thinking about the Beauty of a Cat」と題された絵である。
とかく嫌味になりがちな赤とグリーンというカラーコントラストを、実にうまく調和させ、見る者に鮮烈な印象を与える悩ましいポートレートだ。
唇を緑色に塗ったところがミソ。それはまるで日本の「笹紅」(緑色の口紅。江戸時代後期に流行った化粧法。遊女が好んで使用したという)を想わせ、ミステリアスな効果を醸している。
猫の美について考えているうちに、それが授かったしまったかのような女・・・・。あり得ることだ。

因みに、ビリーボーイ BillyBoy* は大の猫好き。それもペットショップなどで売られている高価な猫ではなく、捨てられた野良猫を拾ってきてたっぷり愛情を注ぎ、立派なレディに育てる。
その彼が数年前から飼っているのが、下の写真のキティ嬢。野良猫あがりだが、今はビリーボーイBillyBoy*家の女主人である。彼の家に泊まらせてもらうには、キティ嬢に気に入られることが不可欠だ。

kitty 1.jpg kitty 2.jpg kitty 3.jpg

何ともハッピーなキティ嬢とビリーボーイ BillyBoy*!
「猫の美しさについて考える女」のポートレートは、まさにビリーボーイ BillyBoy* の心を映した鏡であろう。

40cm×29.5cm 紙にクレヨンとパステル 販売可能


◎ところで余談であるが、今年2月11日に急逝したイギリスのファッションデザイナー、アレキサンダー・マックィーン Alexander McQueen を悼むビリーボーイBillyBoy*のコメントが下記のサイトに掲載されている。
ビリーボーイBillyBoy* は、マックィーンのファッションと個性を愛し、非常に親しい間柄であった。

http://www.fierth.com/2010/04/11/lee-mcqueen-excerpt-from-my-american-family-in-one-era-out-the-other-an-autobiography-by-billyboy/

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2010年04月18日

宇宙の集合について考える女 Woman Thinking about the Convergence of the Universe ー ビリーボーイが描いた近未来の女性像より

mdvanii woman F.JPG

アーティスト、ビリーボーイは人形創作やジュエリー・デザイナーとして知られているが、10代の頃から絵の才能も抜きん出ていた。そして2000年以降、絵画制作にも力を注いでおり、パリのアートオークション等で、その作品はコレクターを熱狂させ、高額で落札されている。

今回から、日本に上陸した彼の絵画作品シリーズ「未来の内観的ミドヴァニィ女性たち THE INTROSPECTIVE MDVANII WOMEN IN THE FUTURE」を1点ずつご紹介して行きたい。

ビリーボーイの絵画作品は、アカデミズムに全く毒されていない独創的でウィットに富んだスタイルとビビッドな色調を特徴としており、見る者にポジティブなエネルギーを与える。

このシリーズは2002年に発表されたのもであり、20作品から成っている。ビリーボーイが近未来の理想的な女性像として、知的で自由な「ミドヴァニィ(的な)女性たち」というイメージを創作し、彼女たちの魂の内なる強さとサイキックなパワーを表したものだ。そして、それらには、未来が女性たちによってリードされることが鮮やかに予見されていた。

さて、今回ご紹介するのはトップの写真。20作品のひとつ「宇宙の集合について考える女 Woman Thinking about the Convergence of the Universe」と題された絵だ。ビビッドな赤い背景に、黒いおかっぱ頭で歌舞伎の隈取りのようなアイメークにブルーの目をした女性の顔が描かれている。ビリーボーイによれば、彼女のメークは、やはりカブキからインスパイアーされたと言う。
この宇宙的なテーマとカブキメークの関係性は非常にミステリアスだが、その発想はいかにもビリーボーイらしい。

彼女の一見絶望的な孤独感をたたえた深い眼差しから、貴方はどんなメッセージを受け取られるだろうか?

40cm×29.5cm 紙にクレヨンとパステル。

個人蔵


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2010年03月23日

男がスカートを穿いた時 BillyBoy* visited to shock Helsinki

BB_HELSINKI.JPG

今から10年以上前のこと、友人の息子さん(当時小学生)が、スカートを穿きたいと言い出し、友人である母親が私に相談に来たことがあった。彼女によれば、息子さんは女の子になりたい訳ではなく、単に男の子としてスカートを穿きたいのだという。彼女自身、決して彼の自由な精神が分からない訳ではないが、スカートを穿いて学校へ行けば、イジメの対象になることは間違いないので、それを心配し、どうしたものか、ビリーボーイにアドバイスをもらいたいと言ってきたのだった。
それで、直ぐにビリーボーイに電話を掛けて、聞いてみた。その時の彼の答えは、「元々、男性がスカートを穿くということに問題はない。例えば、スコットランドの男性が着用するキルト(タータンチェックの巻きスカート)のように。世界には古来より、男のスカート姿はある。しかし、彼が学校にスカートを穿いて行ったら、周りに与えるショックが大き過ぎると思うので、当分は、学校が休みの日に、キルトスカートを穿かせてあげたらいいんじゃない。」というものだった。

何故、こんな話を突然思い出したかというと、1枚の写真がフィンランドのミドヴァニィ・コレクターから送られてきたからだった。それがトップの写真。
フィンランドの女性誌"Me Naiset" (私たち、女性)の1988年クリスマス号に掲載されたもので、記事のタイトルは「ビリーボーイが、ヘルシンキにショックを与えた」、そして、スカート姿のビリーボーイの写真の上には、「男性たちは、いつも、魅力というものを分かっていない − ビリーボーイのスカート姿への批判」と書かれていた。
因みに生地の全文を訳すと、

皆さんは、ロンドンのオブザーバー新聞が選んだ1989年の『マン・オブ・ザ・イヤー』(実際、ビリーボーイはこの年、彼のジュエリー・デザイナーとしての活動とユニークな個性が注目され、マン・オブ・ザ・イヤーに選出されている)に、どのようなイメージを持たれるだろうか?ボディ・ビルダーのような肉体?はたまた日に焼けてピチピチのレザーパンツを穿いた男?いや、全く違う。キュートなウールのスカートに、ぴかぴか光るエナメルの靴、そして派手なハンドバッグ。アメリカ人のファッション史家であり、デザイナーのビリーボーイ(29歳)は、彼の発刊したばかりのバービーの本の宣伝のためにヘルシンキを訪れた。

ビリーボーイは、オートクチュールに通じており、ニューヨークのメト
ロポリタン美術館へ行けば、彼の驚くべきジュエリーを見ることができる。彼は11,000体のバービー人形を所有していて、そのホビーのためにファッション界で活動をスタートした。
どの女性も皆、バービー人形を少しは持っている。と、ビリーボーイは、彼のラリーグラス(自動車レース用のメガネ)の奥でいたずらっぽい目を輝かせて断言する。


ボクは、エレガンスの内側と外側のバランスに特に興味がある。スタイルとはお金をかけることではない。貴方が、どのように着るかは問題ではない。貴方の衣服の下の貴方がどのようであるかが問題なのだ。

殆どの時間をビリーボーイは執筆に充てている。
書くということは、非常に価値のある活動だ。なぜなら、それは貴方を貴方自身を向き合わせるから。


ビリーボーイは、週に何千もの郵便物をファンから受け取るが、滅多に返事は出さない。それらの手紙の殆どが、バービー人形を柚って欲しいとか、結婚のプロポーズだったり、又はお金を貸してくれないか、といったものばかりだから。
(翻訳協力 ジョエル・サンドバーグ)


若き日のビリーボーイの懐かしい写真だ。スカートを見事に着こなしている。そして、男性がスカートを穿いてどこが悪い? その魅力を理解できないのは野暮天だと言っているかのよう。そして、それは今の時代にも有効なメッセージかも知れない。因みに彼は、今でも時々スカートを穿くことがあるし、その着こなしぶりはトップモデルも顔負けである!

ところで、写真の彼が手にしているのは、当時数ヶ国語に訳された彼のバービーの本"Barbie Her Life and Times" のフィンランド語版。なお、日本語版は「We ラブ バービー」と副題がつけられ、私が監修し、グラフィック社から刊行された。関わった私が言うのも如何なものかと思うが、この本は、バービーとそのファッションにとどまらず、1950年代から1980年代のポップカルチャーにも言及しており、非常にエキサイティングな名著である。発刊に関しては、ビリーボーイの良き理解者でもあったジャクリーヌ・ケネディ・オナシスが大いに力になってくれたと聞く。残念なことに日本語版は現在絶版になっているが、ご覧になったことがない方は、中古でも良いからチャンスがあれば、ぜひ入手して読んでいただきたい。

barbie book.JPG barbie book japanese.JPG

上の写真 向かって左が英語版、右がグラフィック社から発行された日本語版



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2010年02月06日

雪の中の花 Flowers in Snow

flower1.jpg

日本列島、各地で寒い日が続いているが、ヨーロッパでは更に厳しく、30年ぶりの寒波と大雪に見舞われているらしい。
ビリーボーイとララ BillyBoy* and Lala が住んでいるスイス・ローザンヌ郊外では、連日雪が降りしきり、気温は零下4℃を下回るという。

折りしも、ララ Lalaから素敵な写真が送られてきた。

flower2.jpg flower3.jpg

雪を被った美しい花。一体何という花だろう思っていたら、何と、パーティーやウィンドー・ディスプレーに使用されたプラスチック製の花。
ゴミとして捨てられたものに雪が積もり、それを撮ったそうだ。
まるでポップアート!
アンディ・ウォーホルのシルクスクリーンの花を彷彿させる。
ララLalaのセンスにシビレた。

Photo (C) Lala

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2010年01月01日

A HAPPY NEW YEAR 2010 WITH MDVANIIISM

new year card with mdvaniiism 2010.JPG

新年あけましておめでとうございます。

今年はビリーボーイとララ BillyBoy* and Lala の新しいコンセプトであるミドヴァニィイズム Mdvaniiism が爆発する年になりそう。
彼らの刺激的な新作にご期待ください。

SW JAPAN 渡辺純子


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2009年12月03日

オルキデ・ノワール(幻想の花、黒い蘭)ミドヴァニィ Orchidee Noire Mdvanii

orchidee noire 1.JPG

ナルシス・ノワール Narcisse Noire」(幻想の花、黒い水仙)という名の香水をご存知だろうか?
オレンジの花とローズ、そして甘美なムスクを巧みに配合した、ちょっとお香のような妖しく神秘的な匂いのする香水である。1921年、天才調香師エルネスト・ダルトルフ(キャロン社の創始者)によって創作されたものだった。
私は、1970年代から1980年代にかけて、香水に夢中になっていた時期があった。当時、東京・渋谷にあった東急文化会館の1階の片隅に、美人姉妹が経営する「マリソル」という小さな香水店があり、私は仕事の帰り、よくそこへ足を運んだ。この店は、本場パリから珍しいアンティークの香水を取り寄せ、量り売りしてくれることで知られていた。本当に小さい店だったが、一歩中に入ると、そこはまるで別世界。パリの香りをプンプンさせた美しい姉妹が、お客の若い女性達を魔法にかける。私もその一人であり、姉妹に憧れ、パリを夢見た。そんな私が最も好きだった香水が「ナルシス・ノワール」だった。そして、この名香が生まれたのが、パリのオペラ座に近いおしゃれな通りとして知られるリュ・ドラ・ペ(平和通り)。奇しくも、その後、私の仕事となったミドヴァニィと深い関わりのある通りだった。

さて、今回紹介する「ナルシス・ノワール」ならぬ「オルキデ・ノワール」(黒い蘭)ミドヴァニィであるが、1997年に発表されたポーセレン製の一点もの特別作品のひとつである。どこか東洋的な静かで神秘的なムードを持つ。その大きな原因は、彼女の金色がかったブラウンの瞳のせいかも知れない。普通、ミドヴァニィの目の色はブルーであり、ブラウンの目を持つものは僅か数体しか作られておらず、非常に珍しい。

orchidee noire 2.JPG

彼女が着ているのは、黒いシルクサテンのトップに、黒とゴールドラメのシーススカートが一体となったシースドレス。その上に、スカートとお揃いの生地で作られたジャケットと黒いシフォンのロングスカートが繋がった幻想的なイブニングコートを重ねる。ジャケットには黒いシフォンのプリーツの衿、スカートの後ろには大きな黒いサテンのリボンがアクセントについている。そして黒いシルクのストッキングに、黒いエナメルのオープン・トウ・ハイヒールシューズ・ジュエリーは、パールのネックレスとイアリング、そしてゴールドのカフスブレスレットだ。

orchidee noire 3.JPG orchidee noire 4.JPG

この素晴らしく幻想的な美しいドレスに加えて、更に呼び物となっていたのが、彼女のヘアー・デザインだった。それはアレキサンドル・ド・パリによるものであり、シャンパン・ゴールドに塗られた仏像を想わせるようなモールド・ヘアーの上に、人毛でできたブラック・ボブのウィッグを被せるというもの。つまり、二通りのヘアー・スタイルが楽しめる訳であった。
メーキャップは、グレーのアイシャドーに、ゴールドのアイライナー、そしてコーラル・レッドのリップス。

妖しいまでに神秘的な「オルキデ・ノワール」(黒い蘭)ミドヴァニィ・・・・・。彼女からは、パリの香りと共に、あの懐かしい「ナルシス・ノワール」の匂いが甦ってくるようだ。


人形本体は、フランスのセーブル窯のポーセレン製。約25cm。
1997年制作。
◎販売可能です。ご興味有る方は、当ブログの管理人までご連絡ください。


お知らせ

毎年恒例のミドヴァニィ、クリスマス・メール・オークションを12月中に行います。
今回ご紹介した「オルキデ・ノワール」(黒い蘭)ミドヴァニィを初め、レジン製サイキック・インディアン「ロジーヌ」やプロトタイプの「ピクニック」ミドヴァニィなど、数多くの貴重な作品が出品されます。
ご興味の有る方には、オークション・カタログをお分けしますので、当ブログの管理人又は、下記メールアドレスまで、ご連絡ください。


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2009年08月20日

エニグマ ENIGMA

enigma 3 blog.jpg

摩訶不思議なマリンブルーの空間に浮かぶ古代エジプト風の衣装を身につけたミドヴァニィ。その下方には、宇宙人めいた全身ターコイズブルーに塗った、頭部にゴールドのアンテナをつけた2体のミドヴァニィが見える。何とも奇妙な写真に見えることだろう。
実は、この写真は、操作を誤って二重撮りしてしまったものなのだ。しかし、その偶然の効果が作品のテーマにマッチしていて、シュールで美しく見えたので、敢えて、ここに披露した。

撮影したのは2001年、スイスのイヴェルドンにあるサイエンス・フィクション専門のミュージアム La Maison d'Ailleurs で開催された「ミドヴァニィ、地球の思い出」展の会場。「エニグマ」を撮影したフイルムをカメラから取り出し、それを誤って再びカメラに入れ、知らずに別の作品を撮った結果であった。

enigma 1 blog.JPG enigma 2 blog.JPG enigma 4 blog.jpg

「エニグマ」ENIGMA: その意味を直訳すれば「謎めいたもの」。まさに、その名のごとく、非常にミステリアスで、これまでのミドヴァニィの制作コンセプトから大きく飛び出し、宇宙へ吹き上げるようなエネルギーと斬新な魅力を持つ作品だ。
近未来的な女性像を表現しており、金属と薄い麻布で作られた古代エジプト風の衣装をまとった2体のポーセレン製ミドヴァニィが、未来的なオブジェ(高さ約150cm)の中に立っている。内側をマリンブルーに、外側をブラックに塗った木製の箱、同じくマリンブルーに塗られた流木を屋根のように乗せ、黒く塗った石が4つ、意味ありげに箱の上と内部に置かれている。そして、シルバーメタルの立方体がそれらの基底部をなっている。2体のミドヴァニィは、完全に、この大きなオブジェの一部であり、全体でひとつの世界を構成しているのだ。
これを「アート」と呼ぶ人もいれば、「人形だ」と言うひともいることだろう。私には、そのどちらでもあるように思え、そしてどちらでも良いと思う。只、言えるのは、そこにいるミドヴァニィたちが、見るものに、手に取ってみたくなるような可愛らしさといとおしさを感じるさせるということだ。それが、彫刻のような所謂「アート」とは違うところだと思う。

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2体のミドヴァニィは、まるで姉と妹のように見える。姉は、薄い麻布の上にゴールドメタルの小さくて平べったいチューブをチェーンと糸で丹念に繋ぎ合わせたぴったりした足首までのシーススカート、一方、妹は、古代エジプトの文字が彫られた台形のゴールドメタルを繋いだミニスカートをはき、共に、レジンで作られた内臓感覚の、淡いブルーとゴールド又はカッパー色に塗られたブラをつけ、淡いブルーのプラットフォームシューズを履いている。
頭部はパール塗料で彩色され、頭の上には淡いブルーとゴールドに塗られたお椀を伏せたような形の宇宙と交信するアンテナが取り付けられている。
淡いバイオレットの仮面のようなメーク。バイオレットの瞳にダークバイオレットのリップスとネイルス。
彼女たちは、地球にやってきたエイリアンの姉妹のように見える。しかし、それと同時に、彼女たちの静かな顔からは仏像に通じるものが感じられ、どこか懐かしく、そして悩ましい。私が最も愛して止まないミドヴァニィ作品である。

人形はフランス・セーブルのポーセレン製。衣装は布、金属、樹脂。 オブジェは木、金属、石。
2001年制作 個人蔵

中段の写真向かって左の2点は、Photo (c) Hiroshi Noguchi Flowers

その他は、Photo (c) Sumiko Watanabe

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2009年07月15日

プロトタイプ・ミドヴァニィ PROTOTYPE MDVANII

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今年は、ミドヴァニィ生誕20周年にあたる。
1989年、パリで生まれた彼女が人形界にデビューしたのは、アメリカのドール・コレクター向けの新聞においてであった。そこで、注文予約が大々的に行なわれ、実際、人形がコレクターの元へ届けられたのは翌1990年だったと思う。

どのような製品にも、「プロトタイプ」と呼ばれるものが存在する。つまり、原型とか試作品といった意味を持つものであり、正式に販売される以前のモデルであり、プロモーション用に使われることも多い。そして、コレクターにとっては、どのジャンルの人形においても「プロトタイプ」は垂涎の的。因みに、バービードールのプロトタイプは、コンディションの良いものなど、ひところ100万円以上で取引されていた。

ミドヴァニィにも、当然のことながら、「プロトタイプ」が存在し、それらは、上述の新聞や、その他の雑誌などの紙面を飾った。そしてそれらの殆どは、現在、ビリーボーイの作品を管理するスイスのタナグラ財団の永久コレクションとなっている。
今回、紹介するプロトタイプ・ミドヴァニィは、1990年3月にパリで、ビリーボーイから私に委ねられたもの。フランスのファッション画の大御所であった故ルネ・グルオウによるミドヴァニィのイラストのモデルとなったミドヴァニィである。真っ直ぐな黒髪ボブに、ターコイズ色のシルクのシースドレス(胸の下に黒いシルクのリボンのアクセントがついている)に、黒いベルベットのベレー帽。このスタイルは、ポスターやパッケージ、カタログなどあらゆるところに使われ、ミドヴァニィを象徴するイメージとしてすぐに定着した。

以下の写真左から、プロトタイプ・ミドヴァニィの全身像、ルネ・グルオウによるミドヴァニィのイラストがプリントされたオリジナル・ボックス、ボックスの下に記されたビリーボーイによるプロトタイプの証明。

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下の写真は、当時のビリーボーイとスミコ・ワタナベ。姉弟の誓いをしたところである。背景にうっすらと写っているのは、アンディ・ウォーホルがビリーボーイの為に描いたバービーのポートレート。

bb and sw.JPG

それにしても、このプロトタイプ・ミドヴァニィ、ヘアースタイルと平面的な顔立ちのせいか、かなり東洋的な印象を与える。日本へ連れ帰り、雛人形たちと並べてみても、全く違和感がなかった。パリで生まれたれっきとした西洋の人形なのに・・・。作者のこのセンスと発想は、一体どこから来たのであろうか?断っておくが、決して日本人である私の影響ではない。このことを一度、ビリーボーイに聞いてみたことがあった。彼の答えは、ステレオタイプのブロンド美人への反感がひとつの理由であったという。そして彼は、ミドヴァニィの創作コンセプトの第一番に「インテリジェンス」を掲げた。彼らしい、理想の女性像のコンセプトであった。そして、第二番目に「ビューティー」、三番目に「エレガンス」と続けた。そしてこれらの三つの柱によってミドヴァニィの成長が図られたのであった。

prototype mdvanii 2.JPG

因みに、このプロトタイプ・ミドヴァニィは、1990年、日本の雑誌「オリーブ Olive」で初めて国内に紹介された。当時のことを記憶されている方には、懐かしく思われることだろう。

さて、SW JAPANでは、毎年夏に恒例のミドヴァニィ・メール・オークションを行なっている。今年は、ミドヴァニィ生誕20周年を祝う意味を込めて、特に充実した品揃えとなっており、1990年に日本へ上陸したレジン製の最初期のミドヴァニィたち(以下の写真のもの)も何体か含まれている。

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写真左から、「テルトル広場 Place de Tertre」、「コンコルド広場のクリヨン Place de la Concorde, Crillon」、「パナシュ Panache」。

オークションの入札締切日は、7月20日(祝)海の日の真夜中12時。
ご興味ある方には、カタログをお送りしますので、当ブログの管理人又は、下記のメールアドレスまでご連絡ください。


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Photo (C) Sumiko Watanabe

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2009年05月05日

忌野清志郎さんを悼む Mourning for the death of Kiyoshiro Imawano, the King of Rock in Japan

charles Mdvanii for blog.JPGcharles Mdvanii 2 for blog.JPG

このブログを訪れる多くの皆様も既にご存知のことと思いますが、日本を代表するロック・ミュージシャン、忌野清志郎さんが5月2日に癌性リンパ管症のため58歳の若さで亡くなられた。
清志郎さんは、私の最も好きな日本のロック・ミュージシャンだった。
私と同世代であり、RCサクセッションの時代から、私は、彼のロックのメッセージ性に共感し、そのうまさにノックアウトされ、長年ファンを自認していた。彼の突然の訃報はあまりにも衝撃的であり、いまだに信じたくない。彼の天才を称え、偲ぶ文章などとても書く気になれないが、私にとって彼の魅力とは、過激さとユーモアとインテリジェンスそして永遠の少年性だ。(これは、後に出会うビリーボーイの魅力とも共通する。)せめて、私なりの追悼の気持ちを示したいと思い、喪服を着たミドヴァニィ "Charles etait trop genereux...."を、ここにUPした。

charles3 bis.jpg charles2 bis.jpg

「ガンもロックンロールだ」(ビートたけしさん談)と言って最後までポジティブに生き抜いた彼のロック魂に敬意を表するとともに、ご冥福をお祈りしたい。

彼の永遠の名曲のひとつで私の最も好きな「雨上がりの夜空に」を聞きつつ・・・・

http://www.youtube.com/watch?v=oIBBbprepQg

清志郎さん、ありがとう!!!!

純子&ミドヴァニィ

トップの写真 Photo (c) BillyBoy*
記事中の写真 Photo (c) Joel Sandborg


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2009年05月01日

世界で最もクールなティーンエイジ・ボーイ・ドールズ、「テクノ・レイブとテクノD.J.」 "Techno Rave & Techno D.J.”

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ゴールデン・ウィークが始まった。「端午の節句」(5月5日の子供の日)The Boy's Festivalも近い。そこで、前回の記事に続いて、ミドヴァニィの世界のティーンエイジ・ボーイズ第2弾をご紹介したいと思う。

1999年、3人のティーンエイジ・ボーイズ、ミュー・ビックス MUIO-BIXとイシュワーISHWARとジョビーJOBII が日本へ上陸した。

Techno Rave and D.J. blog.JPG teenage boys blog.JPG

彼らは、若々しく、理知的、そして感受性の鋭い内観的な表情をしている。
各人形は、独自のパーソナリティーを持っていて、現実の少年たちのように見える。
そして彼らは、貴方の秘密を知っているかのようだった。
それぞれが、自分のヘアースタイルをもっていて、ロング、又はショート、いくつかのタイプのウールで作られたスタイル。
ラスタ、テクノ、トレンディー、ネオ・グランジ、サイバー・ロマンティック・・・・・・
それらは、ビリーボーイの素敵な新案物だった。

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写真上は、「テクノ・レイブ」ミュービックス

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上の写真は、「テクノ・レイブ」ジョビー

「テクノ・レイブ」(10体限定制作)は、スーパー・メガ・クールな衣装。キルトスカートにピン、下着はつけない。袖なしベストは、毛皮風のベルベット・ファブリック。
グルービーでミステリアスなヤング・ヒンドゥー。そして、ビリーボーイとララの愉快なスティッカー。
ラブビーズ&チェーンのネックレスにメッシュ・メタルのブレスレット。
素晴らしい革製のマウンテン・シューズ。そして色とりどりのソックス。超カッコイイ!!!

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写真上は、「テクノD.J.」ミュー・ビックス

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上の写真は、「テクノD.J.」ジョビー。

「テクノD.J.」(15体限定制作)は、キルトスカートの代わりにポップなプリントのクールなパンツをはいている。

彼らは皆、筒型の箱に入っている。
クーンズ・サイバー・シルバー・フォイルは、「テクノ・レイブ」に、MTVパーティー・ミッドナイト・ブルーは、「テクノD.J.」用だ。
皆、セーフセックスのためのコンドームがついていた。

人形本体はフランス・セーブルのポーセレン製。

◎イシュワーは既に完売。現在ミュー・ビックスとジョビーに数体の在庫が残っていて、只今、大割り引きの感謝セールを実施中。
ご興味のある方には、詳しいご案内をお送りしますので、ご連絡ください。


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Photo (c) BillyBoy*
Photo (c) Sumiko Watanabe

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2009年04月25日

悩める10代の少年 ミュー・ビックス Muio-Bix, teenage boy in the Mdvanii's World

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一雨毎に、若草の伸びる音が聞こえてくるような季節になった。
ゴールデン・ウィークも近い。期間中には、男の子の成長を祝う「端午の節句」(5月5日の「子供の日」)が含まれる。このイベントとは直接関係ないが、The Boy's Festivalという意味合いに因んで、ミドヴァニィの世界の少年たちをご紹介したいと思う。

1995年、ミドヴァニィの世界にキュートなティーンエイジ・ボーイが仲間入りした。ミドヴァニィ Mdvaniiとイーディ Edieの弟、ミュー・ビックス Muio-Bix である。彼は身長約25.5cm、フランスの誇るセーブル窯で焼成されたポーセレン製。ロギィ・ロギィ Rhogit-Rhogit やゼドリック Zhdrick など先発の男性人形たちと同様のボディ構造を持ち、各人形には、それぞれ個性が表現されていた。そして、ボディ・スタイルは、やはり筋肉質でセクシーであるが、大人の男性であるロギィ・ロギィやゼドリックと比べて幾分少年らしさが感じられ、ヘッドとボディのバランスは絶妙だった。当時、作者であるビリーボーイは、このミュー・ビックスを悩める10代の少年像として創作したと語っていた。そして、それは彼らの内省的な顔によく表されていた。興味深いことに、彼らの多くは、どこか東洋的な雰囲気をそなえている。各写真をクリックし、大写しになった彼らの表情を味わっていただきたい。

初版のミュー・ビックスは、5つのファッション・テーマによって制作された。

Ete Indian No.2 -2 blog.JPG Ete Indian No.2 -3 blog.JPG Ete Indian Box blog.JPG

1)インドの夏 Ete Indian 上の写真
ニューヨーク時代のビリーボーイが「ミスター・モダン」と呼ばれ、マスコミの話題をさらっていた頃のプレスクリッピングをプリントしたオープンシャツが呼び物のサマー・ファッション。付属品には素敵なピクニック・セットが含まれていた。

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2)バースデー・パーティー Birthday Party 上の写真
「インドの夏」と同様のオープンシャツが呼び物。バイオレットのスラックスとコーディネートされた。

Jardin Secret No.7-1 blog.JPG Jardin Secret No.7-2 blog.JPG Jardin Secret in box blog.JPG

3)秘密の庭 Jardin Secret 上の写真
ガーデニングをテーマにした作品。非常にフランス的なサロペット・ルックが可愛い!小物にも注目したい。

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4)36−15ブリコロ 36-15 Bricolo 上の写真
大工仕事がテーマ。「秘密の庭」と同様の作業着ルックだ。大工道具も面白い。

Go-go boy No.4-1 blog.JPG Go-go boy No.4-2 blog.JPG

5)ゴーゴー・ボーイ Go-go Boy 上の写真
ウルトラ・セクシーなコスチュームをつけたミュー・ビックスである。
悩殺ポーズと誘惑的な眼差しがたまらない!

テーマ毎に5体から15体のミュー・ビックスが制作され、各作品には、セーフセックスのための本物のフランス製コンドームがついていた。
どのミュー・ビックスも非常に味のある複雑で個性的な顔をしている。そして彼らは、まるで生きて呼吸をしているかのように見える。
悩めるボーイズ、ミュービックスたちよ、その姿は見るものを悩ませて止まない。

人形本体はフランス・セーブルのポーセレン製。1995年制作。

◎現在、まだ、かなりの作品が在庫に残っていて、5月一杯、大割引の感謝セールを行なっています。
ご興味のある方には、ご案内資料をお送りしますので、SW JAPANまでご連絡ください。

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Photo (c) Sumiko Watanabe

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その他のご案内
ミドヴァニィの世界とは直接関係はありませんが、注目したい展覧会の情報をご紹介します。
「世界創作人形展」 4月29日から5月5日まで、丸善丸の内本展ギャラリーにて。ヨーロッパ、ロシア、そして日本の人形作家、総勢50人の作品が一堂に展示されます。詳細は、
http://www.nonc.jp/worldningyo/index.html



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2009年04月09日

世界で最もセクシーな黒人男性人形 ゼドリック Zhdrick, the most sexy black doll in the world

Pub Anglais 1 Zhdrick.JPG

タフでハンサム、肉体的唯美主義と精神性が融合した男性人形たちがミドヴァニィの世界に登場したのは1992年のことだった。
白人のロギィ・ロギィ Rhogit-Rhogit, 彼の双子の弟ティムキー Tiimky, そして黒人のゼドリック Zhdrick だ。彼らの身長は約27cm、レジン製。解剖学的に正確な男性ボディを持ち、世界で最もセクシーな男性人形としてセンセーションを巻き起こした。
ロギィ・ロギィは、アーティストであると同時に水兵でもあり、ミドヴァニィ Mdvanii の恋人、ティムキーは生物学者、そしてゼドリックは黒人美女ディーの弟でミュージシャン。彼らは全員、バイセクシャルという設定であった。

さて、その後、1995年になると、更に品質と芸術性の向上がはかられ、彼らはフランスが誇るセーブル窯のポーセレンで作られるようになる。
1995年にロギィ・ロギィが、そして1997年にゼドリックが、ポーセレン製になって生まれ変わった。
彼らの身長は、28,5cmとなり、レジン時代に比べ、足が長い。また、首は左右に回るだけでなく、あらゆる角度に傾けられ、手足のジョイントにも改良が加えられた。
ボディ・スタイルもレジン製のものに比べ、更にリアリティーが追求され、非常にセクシーな印象を与える。

Pub Anglais 2 Zhdrick.JPG Pub Anglais 3 Zhdrick.JPG

さて今回、紹介するのは、ポーセレン製になって生まれ変わった第1号のゼドリックたち。
上の写真は、「パブ・アングレ Pub Anglais」と題された非常に貴重な作品である。
肌の色が同じポーセレン製ゼドリックより黒いのが特徴で、2体しか作られなかったもの。
ロンドンのパブの雰囲気をテーマにしたダンディーな作品だ。
彼が身につけているのは、赤いウールのパンツに白いジャージーのプルオーバー、黒いソックス、黒革製のブーツ、黒いボーラーハット、タータンチェックのマフラー。ゴールドのブレスレットが黒い肌に映える。
その他、付属品として、赤い傘、ダートゲーム、新聞、氷とソーダが入ったバケツ等が含まれていた。
ブラック・パンサーのように精悍でセクシー!たとえようもないほど魅力的なゼドリックの逸品である。

この他、彼と同時期に作られた、やはり非常に貴重なポーセレン製ゼドリック作品に、「スコットランドの城の炉辺で By a Scottish Castle Fireside」と、「アラビアのロレンス Lawrence d'Arabie」があった。

Scottish Castle 1 Zhdrick.JPG Scottish Castle 2 Zhdrick.JPG

上の写真が「スコットランドの城の炉辺で By a Scottish Castle Fireside」だ。
やはり英国調のダンディズムをテーマにした作品といえる。
肌の色は、「パブ・アングレ」に比べ、かなり明るい。これがレギュラーのゼドリックの肌色となる。
彼が身に付けているのは、白いジャージーのタートルネック・ボディシャツにタータンチェックのウールのパンツ、お揃いのマフラー、ベージュの革製ブーツ、ボーラー・ハット。そして付属品には、赤い傘、薪の入ったバスケット、新聞、ポケットブック、更に愛らしいペットのイヌまで含まれていた。非常にハンサムで色っぽいゼドリックである。

Lawrence d'Arabie 1 Zhdrick.JPG Lawrence d'Arabie 2 Zhdrick.JPG

「アラビアのロレンス Lawrence d'Arabie」(上の写真)は、ご存知、映画「アラビアのロレンス」をモチーフにした作品。
18世紀の貴重なファブリックを用いた随所に贅沢なこだわりが見られる。究極のゼドリック作品といっても差し支えないだろう。
ボディラインがくっきり見えるセクシーな黒いボディ・レオタードの上に白いウールのサウレルパンツをはき、白い木綿のチュニックに、18世紀のシルク生地を用いたベスト、グレーのスエード製ブーツ、シルクのヘッドスカーフとバンド、木製のビーズ・ネックレスとブレスレット、宝石の飾りが付いたチャーム・サッチェル(胸に下げる小さな袋)などを身につけている。その他、18世紀の布地で作られた敷物、革製の大きなバッグ(中にはセーフセックスのためのコンドームが入っている)、乗馬用のムチ、そしてアフリカ人アーティストが作ったという革張りの馬が、付属品として含まれていた。
エキゾチックで官能的なゼドリックの最高傑作といえる。

これらの貴重なゼドリックたちは、現在、まだ在庫として残っている。
SW JAPANでは、ミドヴァニィの20周年を祝うイベントの一つとして、今回のゼドリック3体を含む在庫の男性人形たち(ティーンエイジ・ボーイのミュー・ビックス Muio-Bix やジョビー Jobiiなど)約33体を通常価格の半額で提供する特別セールを来週からスタートする。

ご希望の方には、セール・カタログをお送りしますので、SW JAPANまでご連絡ください。

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Photo (c) sumiko Watanabe

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2009年03月24日

ビリーボーイのポートレートとレクチャー・ショー IDENTITY "Was BillyBoy* Barbie's Be-atch?"

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今年は、ビリーボーイとララBillyBoy* & Lala が創作したアートな人形(現在は完全にアートとして評価されている)ミドヴァニィMdvaniiの生誕20周年にあたる。
これを祝うイベントの一環として、3月31日(火)から4月23日(木)まで、スイス・ジュネーブのカルージュという町にある現代アート・ラボ「FLUX」にて展覧会とレクチャー/パフォーマンスが行なわれる。

トップの写真は、故アンディ・ウォーホルが描いたバービーのポートレート(ビリーボーイが所有)を元にしたコラージュ作品であり、ビリーボーイのポートレートだという。タイトルは、"THE PORTRAIT OF BILLYBOY* BEHIND THE PORTRAIT OF BILLYBOY*"130cm×130cmのシルクスクリーン。ビリーボーイとララによる「ミドヴァニィイズム」絵画作品の最新作である。マンガチックなまん丸な目と真一文字に結んだ口は、おどけた時のビリーボーイにそっくりだ!

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この展覧会の会期中、4月2日(木)と23日(木)の夜7時から、ビリーボーイとララによるIDENTITY "Was BillyBoy* Barbie's Be-atch?" と題されたレクチャーとパフォーマンスが行なわれる。
「アンディ・ウォーホル」、「バービー」などがキーワードのようだ。

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詳細は、Fluxの下記サイトにもUPされている。

http://www.fluxlaboratory.com

また、世界のエキサイティングなアート・ニュースを発信している"superfuture"の下記サイトにも。

http://www.superfuture.com/supernews/

4月にジュネーブ方面へお出掛けになられる方は、ぜひご覧になってください。

"THE PORTRAIT OF BILLYBOY* BEHIND THE PORTRAIT OF BILLYBOY*" .. COPYRIGHT 2009 BILLYBOY* & LALA, STRICTLY FORBIDDEN TO USE THIS IMAGE WITHOUT WRITTEN CONSENT OF THE ARTISTS.

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2009年03月15日

ミドヴァニィ「自由の微風」 Mdvanii "Breeze of Liberty"

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3月も半ばを過ぎ、だいぶ春らしくなってきた。そろそろ桜の開花も近い。緑の機の葉をくすぐる微風の季節でもある。

今回ご紹介するのは、「自由の微風 Breeze of Liberty」と題されたミドヴァニィ Mdvanii
この作品は、2000年に発表された一点ものミドヴァニィによるライフスタイルを表した「イントロ・スペクトラム2000コレクション」シリーズの最後の作品である。シリーズ作品の中でも最も自由で奇抜な衣装を着ていることと、その極めて妖艶な美しい顔が呼び物だった。

breeze of liberty blog.JPG

赤と白の透き通るようなオーガンザを用いたケープとヴェールが一体化した衣装は、まるでパラシュートか、微風に吹かれて大きく膨らんだヨットの帆のよう。あるいはクラゲか?
その下には、折り重ねたプフが両脇に付いた黒いベルベットに縫い取り模様が入ったミニスカート。
ゴールドの革のストラップがついた赤いプラットフォーム・シューズ。
ジュエリーは、手吹きガラスによる赤いはなびらのようなイアリング。
髪型は、過激な「ド・シェーブ」ヘアー、そしてバイオレットのビーズをつけて「メデューサ」に見せることもできた。
アイメーキャップは、「ウルトラ・バイオレット」、そしてリップスは「有毒なキッス」と命名された。

ところで裏話であるが、この髪型に関して、当初ビリーボーイBillyBoy*がデザインしたのは「ド・シェーブ」ヘアーであったが、ララLalaがそれは過激すぎると反対し、「メデューサ」にもなるよう工夫が凝らされた。私の好みから言えば、「ド・シェーブ」ヘアーの純粋さが断然魅力的にみえるのだが、皆さんはいかがだろうか?
下の写真が「メデューサ」風の髪型である。

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なお、作品のためのイラストも非常に魅了的なので、以下にご紹介しよう。ここでは、「メデューサ」風の髪型に描かれている。

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髪型の如何はともあれ、ミドヴァニィ・ファッションの新生面を開拓した非常に気合の入った作品であり、当シリーズの最高傑作と言っても過言ではない。

フランス・セーブル窯のポーセレン製 身長約25cm。2000年制作。

Photo (C) BillyBoy*
Photo (C) Sumiko Watanabe

Mdvanii and all related names and the name BillyBoy* is the sole copyright and trademark of BillyBoy* and used with permission click on this link for all copyright information.

http://www.fondationtanagra.com


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2009年02月23日

ララのニューアルバム LALA Succes damnes (The Lost Album)とミュージック・ビデオ"Edie Superstar"

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ビリーボーイ&ララBillyBoy* & Lalaのララことジャン・ピエール・レストラード氏は、ビリーボーイと出会う前、1970年代〜1980年代、パリの人気シンガーソングライターだった。そのミュージック・センスは、パリジャンらしく洗練されていて、どこかセクシー。kdラングやフィリップ・グラスが大好きな私の好みと共通するものがあった。
その彼が、20年近く前に作ったものの、長いことお蔵入りになっていた曲が、今年1月、CDニューアルバムとして日の目を見ることになった。
アルバム・タイトルは、"LALA Succes damnes (The Lost Album)"。

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当アルバムは、スイスのアート誌"SANG BLEU MAGAZINE" とのコラボレーションにより制作。更に、プロモーション用のミュージック・ビデオも作られ、お披露目のイベントが1月30日、有名シャンパン・メーカーのドン・ペリのスポンサーシップにより、ジュネーブで開かれた。
以下の画像は、ミュージック・ビデオの収録シーン。アルバムの中の"Edie Superstar"( アンディ・ウォーホルのスーパースターの一人、イーディ・セジウィックへのオマージュ)のためのもの。
赤いウィッグをつけたララ、白いウィッグを被りアンディ・ウォーホル風のビリーボーイ、そしてイーディに扮したモデル。アンディ・ウォーホルのファクトリーとイーディの見事なパロディである。

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彼らのミュージック・ビデオは、現在、You Tubeでも見られる。

http://www.youtube.com/watch?v=0yPneoLWxnU

なお、アルバムの中には、ビリーボーイが歌っている"Vroom! Vroom!" と"Geek National Anthem"という2曲も含まれており、これらが、実に非凡で面白い!

当CDアルバムに関するお問合せは下記または、当ブログの管理人までご連絡ください。

DINEMEC RECORDS
Rue de la Paix 3
CH 1196 Gland
Switzerland
Email: studio@dinemec.com
www.dinemec.com

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2009年01月07日

「雪の女王」ミドヴァニィ Mdvanii "Reine des Neiges"

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ビリーボーイとララ BillyBoy* & Lala が住んでいるスイス・ローザンヌ近郊は、今、一面の銀世界、雪がかなり積もっているという。
彼らから一枚の写真が送られてきた。それが上のものである。
彼らの最新作「雪の女王」ミドヴァニィ Mdvanii "Reine des Neiges"だ。
この作品は、来週からローザンヌのミュージアムで始まるショーのために制作されたという。

ペーパーマッシュ製。身長は約65cm。

彼女が着ているパッチワークのドレスは、1930年代のスキャパレッリのファブリックを利用したもの。又、美しい模様がプリントされたシフォンのストールは、Jakob Schaepferによるものだそうだ。そして、彼女の足元と頭の上にもご注目を。
彼女が履いているのは、有名なバレエ・シューズ・メーカーであるRepettoによるシューズ。そして、何と頭の上には、本物の人間用のバレエ・シューズをのせている!それがとてもカワイイ!

因みに、このミュージアム・ショーは、バレエに関係する「ローザンヌ賞」に因んだものだとか。

「雪の女王」の名に恥じない美しいミドヴァニィ Mdvaniiだ。
静かな眼差しが何故かほっとさせる。「雪の女王」というよりむしろ、「春の女神」と言った方が相応しい気がするのだが・・・。

何はともあれ、この美しいイメージを楽しんでいただければと思う。

Photo (C) Fondation Tanagra

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2009年01月02日

A HAPPY NEW YEAR! 2009

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新年あけましておめでとうございます。

今年は、ミドヴァニィMdvaniiの生誕20周年にあたります。
ミドヴァニィMdvaniiは、未来への希望を象徴する女性像。
沢山の驚きとポジティブなパワーを世界へ向けて発信し続けています。

彼女の新しいイメージにご期待ください。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

SW JAPAN 代表・渡辺純子

Photo (C) Fondation Tanagra

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2008年12月22日

魔性の女「オンディーヌ」ミドヴァニィ "Ondine" Mdvanii

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クチュール・ネットに捕らえられたオンディーヌ、あるいはシレーン。
水の精、はたまた美しい歌声で船乗りを誘い寄せ、船を沈めてしまうという半人半魚の海の精か?
この世のものとは思えぬ妖しい美しさを持つこのミドヴァニィMdvaniiは、「イントロ・スペクトラム2000コレクション」の一作品として、2000年に発表された。

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彼女がまとうのは、ハンドメードのオフホワイト・リネンのクローセ編みによるエンパイア・スタイルのシースドレス。20世紀初頭の花瓶敷から組み立てられ、パールが縫い付けられたチュールレースによる宮廷スタイルの長いトレーンと、ウエストの中央にミッドナイトブルーの花と裾までの長さのパールのリボンがついている。

ルビーのラインストーンが嵌め込まれた古代ギリシャ風のゴールドの厚底シューズ。パールのイアリングをつけている。

彼女の髪型は「ジョセフィーヌ」と呼ばれ、白いアクセントがつけられたゴールドのチェーンでできている。
アイ・メーキャップは「銀河」と呼ばれ、シルバーブルーとブラウンのグラデーションに白い斑点。
口紅は「サンゴの叫び」!ダークピンクだ。
ネイルスは「ソナー(水中音波探知機)」のココア色。

手作業の真髄を見せるような美しい衣装とアバンギャルドなチェーンによるヘアー、大胆なメーキャップが呼び物だった。

妖しく美しい、そして伝統に裏打ちされたアバンギャルド性を示すミドヴァニィMdvaniiの最高傑作のひとつと言える作品である。

身長約25cm。フランス・セーブル窯のポーセレン製。
2000年制作。
個人蔵。


トップの写真と中段左の写真:Photo (C) BillyBoy*
中段右の写真:Photo (C) Sumiko Watanabe

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2008年11月07日

流れ星のブローチ/ネックレス Shooting Star brooch/ necklace

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ビリーボーイBillyBoy* のコスチューム・ジュエリー、最初期の名作のひとつが、この「流れ星のブローチ/ネックレス」である。

レジン製のベースに、レッド、ピンク、透明のラインストーンが鏤められた五芒星に、ゴールドのラメ・ビーズでできた異常に長い尾がついている。そして尾の先には、ゴールドの丸い大きなビーズ。
五芒星の裏側と、ゴールドの尾の下から三分の二位の位置についているBILLYBOY*のタグの裏に留め具がついていて、それらを留める位置によってブローチにも、ネックレスとしても使うことができる。

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実際、身につける時は、先ず、星の部分をドレスの最も効果的なところにつけ、ゴールドの尾を首から肩に巻きつけるなど、いろいろな楽しみ方があると思う。
どのように身につけても、その度肝を抜くような美しさと迫力は、いかなる貴石を使ったハイジュエリーが束になってかかってきても、負けない。故アンディ・ウォーホルに「最後のスーパースター」と言わせたビリーボーイBillyBoy*の真骨頂がここにあるようだ。
思えば、ビリーボーイBillyBoy*の名前の最後についているのも星。自分の名前に星まで取り込んでしまうなんて、この無邪気なアイディアも才能のうちであろうか?

ビリーボーイBillyBoy* のコスチューム・ジュエリーにご興味をお持ちの方には、作品カタログをお送りしますので、管理人又は、SW JAPAN (下記アドレス)までご連絡ください。

info@swjapan.net

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2008年11月03日

ビリーボーイのコスチューム・ジュエリー(2) BillyBoy* Costume Jewelry

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愛すべきビリーボーイBillyBoy*のコスチューム・ジュエリーを前回に引き続きご紹介したい。

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貝の秘密 The Secret of the Shell
巻貝とサンゴをモチーフにしたユニークでゴージャスなイアリング。
ピンクとゴールドに塗られたレジン製の巻貝に、手塗りのパールがついたゴールド・メタルのサンゴ。バロック的な装飾性がたまらない!
約10cm。1980年代後期。

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写真上の左
★ジャンヌ・ダルク Jeanne d'Arc
最初期の伝説的なネックレス。レジン製。
ゴールドに塗った四角と三角のベースにガーネット色のプラスティックが嵌め込まれている。アンディ・ウォーホルも同じテーマで作られたネックレスを所有し、好んで身につけ、パーティーに現れたという。首から下げたときの長さは約35cm。1980年代中期。

写真上の右
★ジャンヌ・ダルク(続) Jeanne d"Arc bis
鈍いシルバー・メタル製の「ジャンヌ・ダルク」ネックレス。
鈍いシルバーの三角形のベースの上に、黒、ブルー、白の角型プラスティックが嵌め込まれた非常にグラフィックでクールなネックレス。
広げると約40cm。1980年代後期。

ビリーボーイBillyBoy*のネックレスは、女性だけでなく、普通の男性が身につけても良く似合う。

次回に続く。

カタログをご希望の方は、当ブログの管理人又は、下記へご連絡ください。

info@swjapan.net

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